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コンパクトに当てたい関屋記念

  • 2017年08月11日(金) 18時00分


◆決め手特化型の馬が好走できないことも

 関屋記念は古馬重賞ではかなり堅いほうのレース。なるべくコンパクトに当てたいものである。

 人気はメートルダールウインガニオンあたりだろうか。メートルダールはこのレースに強い4歳馬で、脚質にも自在性があるタイプ。準オープン勝ちたての身ではあるが、重賞で馬券に絡んだ経験もある。唯一の問題は、時計が極端に速くなった場合の対応だろう。

 ウインガニオンはハンデ重賞を背負う側の立場で勝ってきたあとの同斤量。当然有力だが、前走は多くの馬が外を回す中、実はこの馬が効率的に取ったコースもそれなりに伸びる余地があった。展開そのものも含めて前走のようにうまくいくかどうかがテーマだ。

 ロードクエストは確実に終いの脚を使ってくる馬で、前崩れの展開になれば勝ちきる可能性も。ただ、このレースは全馬がそれなりの上がりを使えるコースで行われるため、逆に決め手特化型の馬が好走できないこともある。

 そういう意味ではブラックムーンも実は心配な面がある。かなりの確率で上がり最速をマークしてくる馬だが、そういうタイプが意外と関屋記念では勝ちきれない。久々となる新潟は向くと思われがちだが、そうではない可能性もある。来るときは展開もそれなりに向いているはずなので、そうなるとロードクエストとセットになる可能性はある。ただ前有利の流れだとこの2頭のどちらかは崩れていてもおかしくない。

 ヤングマンパワーは上がり勝負は苦手なのだが、高速馬場で上がりの額面だけを出すことはできるし、トータルが速い決着になっても平気。それは去年の結果が示している。あくまで前後半のバランスがポイント。位置も取れる馬なので馬券的な魅力は高い。

 昨年の2着馬ダノンリバティは新潟だと位置を取る馬。去年も着差は無い2着だったし、もし今回ヤングマンパワーと人気の差ができるようならばこちらを取る手も。

 ダノンプラチナは間隔が開いているのでデキの問題もあるが、もうひとつ位置取りも問題。久々なので前半無理をしない可能性もあるが、そうなると最内枠が響いてくる可能性もある。
 
 マイネルハニーは距離短縮でいつものような競馬ができるかどうか。マルターズアポジーも同様だ。今回は逃げ先行馬が多く、ハナ希望のタイプは軸馬には据えづらい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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