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牡馬人気薄とオープン特別以下組が鍵の北九州記念

  • 2017年08月15日(火) 12時00分


◆勝率や複勝率は牝馬優勢も回収率は牡馬セン馬が100%超え

 北九州記念というといまだに1800m時代のイメージが抜けない昭和世代の筆者だが、1200m戦になってからもう10年以上が経過した。いまではご存知の通り、サマースプリントシリーズの一角を占める競走となっている。

 その北九州記念にはふたつのポイントがある。まずひとつめは、牡馬が穴をあけることだ。

 サマースプリントシリーズは牝馬が強いレースが多い。北九州記念も勝率や複勝率においては牝馬が牡馬を上回っている。

 ただ、1200m戦になって以降、牡馬は8番人気以下が4勝しており、うち1頭は11番人気。他に12番人気2着と17番人気3着が1回ずつあるため、2006年以降の牡馬セン馬回収率は単複ともに100%を超えている。

 毎年出るというレベルの話ではないが、2年に1回くらいのペースで8番人気以下の牡馬が馬券に絡み、かつ勝ちきることもあるわけだからその点は意識しておきたい。

 ふたつめのポイントは、前走重賞組よりも前走オープン特別組+条件戦組が強いことだ。

 2006年以降、前走重賞組は[4-2-7-90]で勝率3.9%・複勝率12.6%。回収率は単38%・複75%となっている。

 それに対してオープン特別以下のレースから来た馬は[7-9-4-56]で勝率9.2%・複勝率26.3%。回収率は単233%・複124%で、いかにここから穴が出ているかが分かる。ただ回収率だけでなく勝率・複勝率から上回っていることにも注目したい。

 重賞組は前走6着以下組が[1-0-3-66]で複勝率5.7%。前述の17番人気3着馬がここに入るにもかかわらず複勝回収率78%。同馬を除くと20%まで落ち込む。煮詰まった重賞組よりもオープン特別以下組、と意識しておきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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