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エンパイアメーカーと北九州記念のクセ

  • 2017年08月18日(金) 19時00分


◆夏の小倉芝は開催を通じてのクセが激変

「クセが凄い血統のクセを覚えれば馬券は勝てる」を先週、先々週は改めて実感。

 以前放映された競馬血統研究所(5月21日の7レースにて、エンパイアメーカー産駒が1、2着で3連複548倍を的中)や単行本「競馬研究所1」などでも、何度も解説していますが、エンパイアメーカーは、本当にクセが凄い種牡馬。

「エンパイアメーカー産駒は揉まれずマイペースで一変する」このクセが8月は凄いことに。

 先週日曜の小倉最終レースも8枠で揉まれずマイペースで走ったエンパイアメーカー産駒が1、3着。さらに、木曜の門別ブリーダーズゴールドCで単勝20倍で優勝したマイティティーもエンパイアメーカー産駒で外枠。

 3連単179万になった8月6日の新潟12レース。藤田菜七子騎手で優勝したコパノディールもエンパイアメーカー産駒の外枠。

 米国血統は「揉まれずマイペースで一変」の状況を狙うことが、改めて有効だと感心しました。

 さらに衝撃的だったのは、日曜小倉最終のワイドの配当。2人気と7人気の組み合わせだったのにワイドが8倍しかつかない!(一時は1人気にもなっていました)

 このレースは、2着の馬が4人気。勝った2人気とのワイドは12.1倍。エンパイアメーカーだけの組み合わせのオッズが異常なまでに下がってるクセのあるオッズ。

 しかし、エンパイアメーカーをセットで買うこと自体は、馬券戦略上有効なのですから、「馬券的においしくない」と表現するのも、適切ではないでしょう。(詳細は過去にオッズ解析のコラムなどでも書きましたが)本音をいえば、血統を重視しない人に、もっと馬券を買ってほしいなー。とも思いますけれども。

 さて、今週は北九州記念。ここ2年ほどで、夏の小倉芝は開催を通じてのクセが激変。北九州記念もその影響を強く受けています。

 2年連続でサクラバクシンオー産駒が1、2着。2014年は芝1000mに強いマッチェム系の米国産マル外、リトルゲルダが1着。

 以前は、ロベルト系のようなスタミナに優れた血統の差し馬が穴を出すレースでしたが、2014年以降は不発。

 不思議なのは、2014年からの小倉芝は時計がかかるようになったこと。

 さらに興味深いのは、時計がかかる馬場になってからの方が芝1000mでも走るような徹底的なスプリント血統、米国血統が走るようになったことです。

 時計が出るとスタミナが要求され、時計が出ないとスピードが要求される変なクセがあるのも、競馬の面白いところ。

 1分6秒のタイムも出ていた2013年以前のほうがハーツクライを父に持つツルマルレオンや母父にブライアンズタイムを持つシゲルスダチの差しが決まっていました。

 また、時計が出ていた頃の北九州記念は、アイビスサマーダッシュで好走した馬が人気で凡走。凡走馬が巻き返すパターンも多々見られましたが、この傾向も一変。

 アイビスサマーダッシュで優勝した馬が2015年と2016年と連続連対。1000mでも好走するようなスプリント血統、米国血統が走るように。

 ここ2年の傾向を重視するなら、米国色が強い血統で、近走1000m実績もあるアクティブミノル、プレイズエターナルがぴったりです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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