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父ストームキャット系が複数出走の新潟2歳S

  • 2017年08月25日(金) 19時00分


◆狙いは道中流れる競馬を経験している馬

 競走馬は、おそらく今回走る距離を自覚していません。したがって、特に経験の浅い若駒は前走の記憶を頼りに走るはず。だから、新馬戦よりも未勝利戦の方が、テンの平均タイムが速いのです。新馬戦で「ゲートは出ていくんだ」という記憶が競走馬に刷り込まれるためでしょう。

 新潟2歳Sも前走までの経験値が重要なレース。興味深いのは「前走新馬戦」で「芝1600m以上を経験していた馬」の期待値が低いこと。

 過去5年の当レースにて「前走新馬戦」かつ「前走芝1600m以上」を経験していた1-3人気の馬は、複勝率23.8%。回収率36%と散々な成績。過去5年で該当パターンの1-3人気馬は10頭出走していますが、1、2着を独占した年は2014年の一度しかありません。

 逆に狙いは「未勝利戦」もしくは「1400m以下」を経験した馬。つまり、道中流れる競馬を経験している馬の方が有利。

 血統もスピードが重要。2015年8番人気3着マコトルーメン。2014年6番人気3着ニシノラッシュ。2012年10番人気2着ノウレッジ、9番人気3着サウンドリアーナなど、当レースにて人気薄で馬券になった馬は、その後芝のマイル戦で勝てないような馬がほとんど。

 つまり、スプリント指向の血統でスピード競馬の経験をしている馬。なかでも末脚は現段階ではタメられる馬に有利なレース。

 プレトリアは前走芝1400mを経験。父ヨハネスブルグもスプリント指向の血統。加えて距離延長の適性自体は非常に優秀な種牡馬(短距離血統ながら距離延長の期待値が優秀)。

 なお、小倉2歳Sを勝った後にマイルのデイリー杯をこなしたホウライアキコもヨハネスブルグ産駒。そういえば、祖母のダイワルージュも芝1200m連勝後、いきなりのマイルG1で2着でした。

 ムスコローソの牝系は名牝ダイナカールの一族。

 そして、父ヘニーヒューズもプレトリアと同じストームキャット系。

 過去10年でストームキャット系は1頭しか出ていませんでしたが、今年は3頭が出走。

 朝日杯FSで芝マイル初挑戦で勝利したアジアエクスプレスもヘニーヒューズ産駒。2歳限定のマイル戦なら一段上の体力とスピードの持続性で芝マイルを圧倒できてしまう。そのことを示すターニングポイントの年になるかもしれません。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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