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人気割れが予想される今年のセントウルS

  • 2017年09月08日(金) 18時00分


◆先行タイプの牝馬はこのレースに合いそう

 今年のセントウルSは豪華メンバーとまでは言えないかもしれないが、GIIIの上位級は何頭もいて、馬券の入り方も色々あるレース。ある程度の人気割れも予想される。

 フィドゥーシアは先行タイプの牝馬という、このレースに合いそうな馬。アイビスSDから距離延長になるが、このローテは過去にも成功例がある。1000直が2走続いている点だけが少し気がかりだが、脚質的に選択肢があるタイプではないし、鞍上が気楽に乗れば結果も付いてくるのではないかと思う。

 ファインニードルは前々走時の時計が優秀。ただ北九州記念の内容は少し物足りない。前半どの程度の位置が取れるかで結果が変わってきそう。鞍上が前々走のイメージで乗ってくれればよい。

 メラグラーナはオーシャンSの内容を考えるとそのあとの2戦が物足りない。脚質的には前崩れを期待したいが、そうするとトータルの時計が速くなりがち。自身はあまり時計を出せないタイプだけに、その矛盾にどう立ち向かうか。現状ではまだ少し人気先行のようにも思える。

 ダンスディレクターはシルクロードS以来。このレースは比較的休み明けの馬が強いのだが、この馬自身が昨年同じ形で3番人気7着と負けている。消すのは怖いが軸にもしづらい、というところ。

 アルティマブラッドはまだ重賞での実績が無いが、アルティマトゥーレの仔であるということと牝馬である点、先行も選択肢になる点は魅力。穴党ならばある程度シルシ上位で押さえておきたい馬だ。

 スノードラゴンは年齢を重ねても衰えは感じられないが、脚質的なこともあってアタマまで突き抜けるようなシーンは想像しづらい。3連単の3着付けか、「あって4着、普通なら5着」と割り切って消すかだろう。

 ラインミーティアはアイビスSDで穴をあけたが1000直の専門家で1200mでは苦しい。1000直でも結果としてムラ駈けのような成績になる差しタイプなので、ここでは手を出しづらい。

 穴を1頭挙げるならラヴァーズポイント。今年の成績はさっぱりだが、去年も北九州記念で大敗したあとここへ臨み、9番人気3着だった。以前のように前付けできれば穴になりうるが、それがいまの状態で可能なのかどうかが問題だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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