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エアレーション効果の芝を味方にできること必至/京成杯AH

  • 2017年09月09日(土) 18時00分


◆効果は、この初秋の中山がもっとも大きい

 昨年が1分33秒0(レース上がり35秒0)。15年が1分33秒3(レース上がり34秒6)。芝のクッション性を保つためのエアレーション作業による効果(影響)は、この初秋の中山がもっとも大きい。数年前より、だいたい全体の走破タイムは1秒5遅くなり、とくに上がりが高速ではないから、差し=追い込みも、先行馬崩れでなくとも決まる。ここ2年の馬券に関係した6頭の4コーナーの通過順は「15、4、9、6、8、10」だった。逃げ残りの難しい芝といえる。

 阪神は6月末の宝塚記念まで開催されていたが、中山は4月中旬の皐月賞以来なので、約5カ月も間があいている。2場は馬場整備の工程からして少し異なり、シャタリング(芝に切れ目を入れ少し掘り起こす)作業など、中山では間隔があるので、こころおきなく行えるらしい。

 ダノンプラチナを中心に考えていたが、繰り上げてグランシルク(父ステイゴールド)から入る。善戦止まりがつづき詰めが甘いが、タフなタイプらしく入念な乗り込みをこなし、いつにも増して動きが鋭い。快速系ではないので、1分33秒0前後になりそうな芝は大歓迎だろう。この馬、芝のマイル戦は14戦もして、オープン馬ながら最高タイムが1分33秒1である。エアレーション効果の芝を味方にできること必至だ。東京なら1400mベスト。中山なら1600mベストがグランシルクである。

 また、田辺騎手は最近5回の京成杯AHで、4回も馬券圏内(2勝)に入っている京成杯AH男だった。

 理想のインを引いた軽ハンデの3歳馬ボンセルヴィーソと、まだマイル戦に勝ち星はないが中京1400mにレコードをもち、前回の関屋記念でも上がり32秒7で差を詰めていたトーセンデューク(父ディープインパクト)が相手本戦。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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