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良く見えすぎる!?前走ダービー出走の関西馬

  • 2017年09月12日(火) 12時00分


◆気になる1番人気の関西馬のジンクス

 今年のセントライト記念、1番人気はおそらくアルアインだろう。皐月賞馬でダービー5着。セダブリランテスがいくら3連勝中といっても、2番人気までかと思う。

 ところが、ひとつだけ気になるデータというか、ジンクスというか、そういったものがある。2000年に菊花賞の施行時期がいまと同じになって以降、セントライト記念で1番人気に推された関西馬は勝っていないのだ。

 同じ期間中に、関東馬で1番人気になった馬は[4-3-0-1]。ヒラボクディープが崩れた以外は連対しており、8頭中4頭が勝ちきっている。また、地方馬で04年にコスモバルクが1番人気となっており、これもご存知の通り勝っている。

 ところが、関西馬の1番人気馬は[0-2-1-5]で、勝てていないだけでなく崩れるケースも多い。8頭中前走ダービー組は4頭いるが、サダムパテックが3着した以外は馬券圏外に消えてしまった。

 ちなみに関西馬で2番人気は[1-1-0-3]、3番人気は[1-2-0-3]で勝ち馬も出ているが、勝ったのはアドマイヤボスとヴィータローザでそれぞれ上がり馬タイプ。前走ダービー組ではない。関西馬でダービー組となるとトータルの成績は[1-2-3-12]。キタサンブラックが6番人気で勝っているが、逆に5番人気以内に推された関西&前走ダービー組は[0-2-2-9]。複勝回収率は50%と低い。

 目分量で予想する限りアルアインはどう見ても良く見えるし、正直消すような気にはなれない。ただ、以上の数字を見ると関西馬はファンから見て良く見えすぎている面があるのだと思う。知らず知らずのうちにかかっているバイアスを自覚して、シルシや買い目を組んでいきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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