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調教師試験合格!武英智新調教師に話を聞いてきました!

  • 2017年09月12日(火) 18時00分
武英智

今回は難関調教師試験を突破した武英智新調教師にインタビュー!




「スタッフみんなで満足できるような馬づくりをしていきたいです」


 さあー、秋競馬が始まりましたね。夏競馬をおもいっきり楽しまれましたか?

 海外競馬も盛り上がってきましたね。凱旋門賞前哨戦のフォワ賞は残念でしたが、走った経験が本番で生かされると思います。サトノダイヤモンドをみんなで応援しましょう!!

 韓国ソウルでは、昨年に続き快挙!!コリアカップ(GI・ダート1800m)、海外初挑戦のロンドンタウン号(牡4歳、牧田調教師管理馬)。大外枠からスタートを決めハナを切って豪快な走りを見せてくれました。直線では後続を振り切って4馬身差の豪快な走りで独走。2着には、昨年の覇者クリソライトが入って日本馬ワンツーフィニッシュ。ロンドンタウンという名前は外国への挑戦にぴったりの名前ですよね。今度は是非イギリスで走ってほしいですね。

 牧田先生の目を細めてお腹をちょっと突き出したかわいい姿が浮かんできます(失礼ぺこり)。おめでとうございます!!

 そして橋口調教師の快挙、素晴らしい活躍ですね。コリアスプリント(GI・ダート1200m)での重賞初制覇おめでとうございます。やっぱりお父さん(橋口弘次郎元調教師)から受け継いだ馬ですからね。早くから海外に挑戦し結果を出していくのは難しいと思いますが楽しみが増えてきました。

グレイスフルリープ

グレイスフルリープで橋口調教師が重賞初制覇!(c)netkeiba.com


 豊騎手の韓国初騎乗初制覇もまたまた大きな記録に残ります。豊騎手の記録がどんどん増えていってやっぱり豊騎手はすごいよなー!記憶にも記録にも残ります。ちょっと記憶障害がある僕もしっかり覚えられます。うれしいです。

***

 さて、今週は難関調教師試験を突破された武英智見習い調教師に話をお聞きしました。第一弾です。取材は少し前にしていましたが秋競馬の盛り上がりとともにコラムにしたいと思い、じっくりと温めていたんですよ。

(武幸四郎新調教師も名字が一緒なのでここでは、武英と載せさせていただきます)

常石 今日はよろしくお願いします。見事合格おめでとうございます。幸四郎新調教師と一緒に合格など武一族は凄いですね。いろんな方がいらっしゃるんでしょう。

武英 そうですね。僕の父が騎手を経て助手、伯父に宏平・邦彦などいっぱいいるのでわからなくなってきますね。小さいころから馬に囲まれて育ち、周りの人みんな馬に関係のある仕事をしていましたね。だから当然のようにこの世界に入ってきましたね。

常石 難しい試験を突破された感想は、どうですか?

武英 とにかく集中して一気に勉強しましたね。先輩にも勉強法をアドバイスしてもらったり家族にも協力してもらいました。子どもがまだ小さく手がかかるので大変だったと思いますが快く僕を送り出してくれたので助かりました。

常石 勉強中はホテルに泊まり込みなどすることもあると聞きましたが、英は?

武英 喫茶店を転々としました。ここでは法規を勉強し場所を変えて馬学とか馬体の構造といった風に、その場その場で気分と頭を切り替えてやることで集中していきましたね。だらだらやっていると頭に入っていかないですね。でも家族のことも気になるので子供の風呂の時間には帰り、一緒に入っていました。

常石 優しいパパですね。女の子ですか?かわいいでしょう。

武英 かわいいですよ、疲れが吹っ飛びますね。また気分を変えて勉強に集中できます。

常石 そうか。その気分転換が大事なんですね。

武英 自分は、10万人に1人という体のあっちこっちに癌ができる病気なんですが、目の病気にもなったときにはかなり迷惑をかけて心配させたので、それが頑張ろうという励みにもなりましたね。だから引退もやむを得なかったです。

 いくつかの厩舎から声をかけていただきましたが助手になった経験もなかったので、しばらく北海道へ行き助手の勉強をしていました。その時、木原先生から声をかけていただき、僕に任せてくれるようになり、とってもありがたかったです。

 木原厩舎で学んだことはたくさんあります。なんでも人に頼っては駄目で自分の気持ちを、一本芯をしっかりと強く持ち、頼るのではなく協力してもらいながら進めていけば大丈夫だということ。迷うことなく自信をもって進んでいくこと。自分の体についてもそうだと思いました。

常石 そうでしたね、大変な病気だったんですよね。今はどうですか?

武英 何度も手術をしましたが原因もわからないし完全には治ってないですね。

常石 どんな症状が出るんですか?

武英 前が白黒になりいまでも星がテンテンと見えるんです。だから見えにくいですね。ちょっとイライラするときもありますがしっかり見るようにしています。

常石 勉強は、かなり苦労したでしょうね。すごいなー。よう頑張りましたね、尊敬します。調教は大丈夫ですか?

武英 勉強より調教のほうが楽ですよ。慣れるのに時間はかかりましたが騎手をしてたからね(笑)。体が覚えてるでしょう。それに感覚で乗れますよね。常さんもそうじゃないですか?

 ウマとスタッフとの大きなキズナを作りそれを大事にしています。乗れるということに幸せを感じています。だから勉強ができたんですよ。

常石 そうそう、僕も落馬してから歩けなかったけど馬には乗れたな。でも目は不便でしょう。僕も左半側空間無視という虫がいるんですよ(爆笑)。だから視力は、悪くないのに見えないんです。視野が狭くなってるんですね。特に横文字が読みにくいのでこの間も読売新聞が売新聞になってたくらいです。特に数字の1などは見落としてますし。車の運転はできないのが悔しいですよね。

武英 見えにくいのは不便ですよね。でも全く見えないわけではないので助かっています。見えない方ってすごいパワー持ってるなーって感じます。病気になって初めて痛みがわかるかな。その経験をこの仕事にも生かしていきたいです。勉強し、いろんなことがわかってくると面白いですよ。だからドンドンはまっていき、スムーズに勉強がはかどり楽しくできました。調教師になって少しでもファンの皆さんにお返しできたらと思っています。

常石 牧場へは行ってきましたか?

武英 牧場回りやセレクトセールにも行ってきました。仔馬はかわいかったですよ。こんな小さな馬が走ってくれるようになるのかと思うと見入ってしまいましたね。どれもいい馬に見えるんですよ。そんな中で見つけていく見極めが大事だということも勉強してきました。どの仔もよく見えてなかなか決められないですね。

常石 僕も1度だけオースミコスモの子供を見に行ったことがあるけど牧場でのびのび駆けてる姿見たら自然はいいなーと思ったな。厩舎カラーや運営のことも考えてるんですか?

武英 合格した時にたくさんの方からお祝いメールや言葉をかけて頂きうれしかったです。まだまだ勉強することは山ほどありますがみんなに感謝しスタッフみんなで満足できるような馬づくりをしていきたいです。いい馬づくりをし、厩舎を盛り上げていきたいです。

武英智

いい馬づくりをし、厩舎を盛り上げていきたいです


常石 英の強い意志を感じました。それでも馬に乗りたい。馬に乗れる感触を確かなものにしていけるのが信念だと思う。期待しています。

武英 新しい道が開けてよかったです。またがんばります。ありがとうございます。応援よろしくお願いします。

常石 でっかい病気を克服し、今も付き合いながらも挑戦をあきらめない強い新調教師になってくれるでしょう。追っかけしなくちゃ。がんばれ武英!!

***

 大きな病気もしたけど大きなチャンスもつかんだ強い英に出会い僕自身も勇気をもらいました。

つねかつこと常石勝義でした。

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常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

赤見千尋
1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミックシリーズ」の「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍中。

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