◆充実の5歳秋、あの馬の産駒らしい成長ぶり この1600万クラスにしては、ハンデ50〜54キロの馬(牝馬を含む)が合計11頭もいるように、そうは全体レベルの高くない1戦。また、56〜57キロの背負い頭にあたる牡馬2頭の直近の成績がいいとはいえないので、人気はあまり分散しないが、波乱の生じる可能性は高い。
5歳牝馬
アドマイヤナイト(父アドマイヤムーン)から入る。3歳秋にはもう1600万条件に上がり、4歳夏に条件再編成で一度格下がりしたものの、たちまち盛り返して、このクラスは通算【0-4-1-5】。
したがって、ここで54キロは牝馬のアロウワンスを考慮するとトップハンデにも近いが、時計不足の死角は3走前の「1分07秒3」の2着で解消した。快時計の続出した6月の阪神のものではあるが、1分07秒1で乗り切った勝ち馬ファインニードルは、前回セントウルSを1分07秒5で快勝し、次週のスプリンターズSでも人気になる馬なので、レースレベルは低くなかった。
アドマイヤナイトは、前回、18頭立ての北九州短距離S(1600万下)を、内の2番枠で少し出負けしながらうまく好位のインで折り合い、直線鋭く伸びて1分08秒3で首差同タイム2着。これまで多頭数の内枠でもまれると良くなかったが、5歳の秋を迎え、アドマイヤムーン産駒らしい成長を見せている。
力強く伸びた追い切りの動きも光り、この組み合わせなら文句なしに争覇圏だろう。サンデーサイレンスの「3×3」。ちょっと難しいクロスを持つが、ここまで出世してきたのだから、プラスこそあれマイナスはなかった。
あまり速い馬は見当たらず、さっと好位の外につけられるはずである。同じくハンデ54キロの4歳牝馬
タマモブリリアン(父ダンスインザダーク)と、ツボにはまると、上がり「32〜33秒台」の切れを持つ
スマートカルロス(父キンシャサノキセキ)が当面の相手。伏兵の台頭が十分考えられる組み合わせなので、
メイショウブイダン、
ユキノアイオロス、
パラダイスガーデンを人気薄の中からピックアップしたい。