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オールカマーは傾向がはっきりしているレース

  • 2017年09月22日(金) 18時00分


◆2200mという距離もポイント

 今週行われるオールカマーと神戸新聞杯はともに堅い重賞の部類。紛れるとしたら神戸新聞杯のほうは展開的なものだろう。買うことができる馬の絶対数が多いということで、ここではオールカマーのほうを見ていこうと思う。

 オールカマーは前走クラス別成績で見るとGI組>GII組>GIII組という傾向がはっきりしているレース。まずはGI組から検討したい。

 ステファノスは安田記念で7着だったが、久々のマイル戦で流れに乗りそびれた面もあったと思う。着差としては0.3秒で、これは例年のオールカマーだとかなり有力なレベル。今回距離延長なのは良いと思うが、2200mは1ハロン長い可能性もある。そこを乗り越えることができるかどうかがポイントだ。

 ルージュバックも距離が伸びるのは良いと思う。問題はどちらかというと中山コース。2200m外回りは内回りの1800mや2000mに比べるとこなしやすそうだが、それでも不安は残る。今回のメンバーなら牡馬相手でも地力は足りるはずなので、あとはどのような戦略で来るか。

 アルバートは逆に2200mでも距離不足だろうが、前が止まる展開ならばそれなりに差してこられるはず。個人的にはメルボルンカップに行ってほしいので、ここはある程度の好内容で通過してほしい。

 続いてGII組。札幌記念組は前走大敗馬ばかりなので狙いづらいところ。敢えて挙げるなら中山巧者ということでツクバアズマオーだろうか。ただ一気に盛り返しての連対圏内というのは難しいように思う。

 それよりはレース間隔が開いていてもタンタアレグリアのほうが買いやすい。しかも勝ってきたのは同コースのAJC杯で、当時も半年以上の休み明け。間隔が間隔だから100点のデキということはないのだろうが、それでも今回は相手関係が楽なのでかなり有力だ。

 GIII組ではカフジプリンス。前走の3着は人気薄でのものだったが、もともと着差は小さい競馬を続けている。斤量の問題を考慮してもなお、今回のメンバー構成ならば再び3着に入ってきておかしくない。

 デニムアンドルビーも「3着だったら……」くらいに思えるのだが、2年間馬券に絡んでいないことを考えると、やはり見送るほうが懸命なのだろう。

 過去の実績を考えるとモンドインテロも有力。ただオープン特別経由というのがこのレースでは良いパターンではない。もう1頭挙げるならブラックバゴ。今年1月の休み明けから馬がぐっと良くなっているので、若いときと同じレベルの目標にもう一度チャレンジできるかもしれない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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