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新旧関東オークス馬対決。秋の女王の行方は?!/レディスプレリュード

  • 2017年10月04日(水) 18時00分


波乱の結果となるのか?それとも?


 10月5日(木)大井競馬場で行われる『第14回レディスプレリュード』。1着馬にはJBCレディスクラシックへの優先出走権が与えられるRoad to JBC。

 昨年は単勝1.3倍で1強ムードだったホワイトフーガが敗れ、高配当となったのは記憶に新しいところ。4番人気タマノブリュネットが1着、9番人気兵庫のトーコーヴィーナスが逃げ粘り、追い込んできたホワイトフーガと2着同着となりました。今年もまた波乱の結果となるのか?それとも?同舞台で行われるJBCレディスクラシックに向けて例年以上に力の入る前哨戦です。

成長途上の3歳馬の勢いに期待


 今年は打倒ホワイトフーガを目指す3歳牝馬たちが複数出走。その中でも今年の関東オークスで、2着アンジュデジールに4馬身差をつけて制したクイーンマンボが注目を集めます。前走・ローズS(12着)は芝のレースで参考外。2走前ブリーダーズゴールドCは古馬との初対戦で、前を行くマイティティーを追い詰めたものの3/4馬身差2着。古馬と同斤量の55kgだったことを考えれば大健闘。今回54kgで古馬との斤量差を活かせば逆転も可能。成長途上の3歳馬の勢いに期待したいと思います。

クイーンマンボは古馬との斤量差を活かせば逆転も可能(写真は2017年関東オークス優勝時、撮影:高橋 正和)


 立ちはだかるホワイトフーガ。昨年はこのレースに続くJBCレディスクラシックをきっちりと勝って、連覇を達成。その後、TCK女王盃3着、フェブラリーSは9着に敗れたものの、続くマリーンCで1着。さきたま杯では一線級の牡馬を相手に見事制覇。その走りはさらに進化している印象を受けました。前走・スパーキングレディーCは58kgを背負い夏負けの影響もあって4着。今回は実力・実績ともに負けられない一戦ですが、気になるのは昨年も一昨年も前哨戦のこのレースは勝てていない点。とはいえ間違いなく勝ち負けを演じてくれるに違いありません。

間違いなく勝ち負けを演じてくれるに違いないホワイトフーガ(写真は2017年さきたま杯優勝時、撮影:高橋 正和)


 今年の関東オークスでクイーンマンボの2着だったアンジュデジール。前走・スパーキングレディーCは52kgの軽量とはいえホワイトフーガ(4着)を撃破。4月にダートに転向後4戦2勝2着2回とすべて連対と、こちらも勢いある若駒。クイーンマンボとともに3歳馬による制覇を目指します。ちなみに勝てば2011年、レースの名称が『TCKディスタフ』から『レディスプレリュード』となって初の3歳馬による勝利となります。

ダート転向後は連対を外していないアンジュデジール(写真は2017年スパーキングレディーC優勝時、撮影:高橋 正和)


 忘れてはならない3歳馬がもう1頭。前走・レパードS2着のサルサディオーネ。ダートで2勝を挙げ、昇級の前走でいきなり重賞に挑戦。エピカリス(3着)は海外遠征の疲れもあったとはいえ、その1番人気馬に先着。1着ローズプリンスダムの切れ味には屈したものの逃げ粘って2着。3連単およそ80万円の波乱を演出しました。1枠1番に入り、今回も逃げてどこまで粘れるか注目です。

 ブリーダーズゴールドCを制した5歳牝馬マイティティーも怖い1頭。こちらは2枠3番。「砂を被ると嫌がる」ということで、サルサディオーネとの先行争いからも目が離せません。

地方馬による制覇も夢ではありません


 地方勢からは昨年4着のララベル。ローレル賞、東京2歳優駿牝馬、浦和桜花賞、ロジータ記念、しらさぎ賞と、南関東重賞5勝。ここ2走は4月のマリーンCでホワイトフーガの2着、7月のスパーキングレディーCでアンジュデジールの2着と、ダートグレード競走のタイトルにもう少しで手が届くところまで来ています。地方馬による制覇も夢ではありません。

タイトルにもう少しで手が届くところまで来ているララベル(写真は2017年しらさぎ賞優勝時、撮影:武田 明彦)


 さらにこのレースは地方所属馬にとって、グランダム・ジャパン2017古馬シーズンの最終戦としても注目される一戦。出走馬のここまでのポイント上位馬はプリンセスバリュー(33ポイント)、ジュエルクイーン(27ポイント)、ディアマルコ(24ポイント)、ララベル(15ポイント)。こちらも今回の着順次第で順位が入れ替わる大混戦。グランダム・ジャパンの戦いの行方も併せてご覧ください。

 大一番・JBCレディスクラシックを前に本番さながらのメンバーが揃った今年のレディスプレリュード。女王を目指す女たちの熱き戦いをお見逃しなく!

※次回の更新は10月8日(日)18時。翌日に盛岡競馬場で行われる「マイルCS南部杯」のコラムをお届けします。



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【ダートグレード競走とは】
中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。

埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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