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【バースデー企画(3)】熱血トレーナーの眼に映る“ジョッキー・小牧太”の可能性

  • 2017年10月03日(火) 18時00分
小牧太

バースデー企画第3弾! 小牧騎手のトレーナー淨閑さんが熱く語る“ジョッキー・小牧太”の可能性とは


バースデー企画第3弾。今週は、今年から小牧騎手のトレーナーを務める『加圧トレーニングスタジオ WAY』の淨閑延浩さんからのお手紙を紹介します。小牧騎手の傲り高ぶらない姿勢に感銘を受け、今では公私ともに小牧騎手に魅了されているという淨閑さん。プロの眼に映る“ジョッキー・小牧太”の可能性を熱く語ってくれました。(取材・文/不破由妃子 ※撮影協力:和彩温(南草津))

■「結果を残される方は、本当に素直なんだと」
【参加メンバー】
鮫島良太騎手、川須栄彦騎手、高倉稜騎手、『競馬ニホン』荒木敏宏さん(エージェント)、『スポーツニッポン』菱田誠さん(長年の友人であり、小牧騎手のコラム『金言! 珍言!』の担当記者』)、『加圧トレーニングスタジオ WAY』淨閑延浩さん(トレーナー)、長男・加矢太さん、長女・ひかりさん、以上8名。

小牧さんの体は、“50歳”の体ではない


<前回の続きで、今週はトレーナーの淨閑延浩さんのお手紙からスタートです>

『小牧太さんへ

50歳のお誕生日おめでとうございます。
今年のはじめからトレーニングを担当させていただくことになったときは、嬉しさ半分、怖さ半分でした。ジョッキーのことをまったく知らない僕のことを信用してくださり、提案に対しても「わかりました。それやります」と言っていただいたときの驚きは今でも覚えております。結果を残される方は、本当に素直なんだと。

3月のテレビ出演も声を掛けてくださり、本当にありがとうございました。すごくいい経験をさせていただきました。そのときに仰られていた「もう50歳になるけど、若いヤツらにまだまだ負けたくないねん」という言葉には鳥肌が立ちました。“闘志”というのは、こういうことを指すのだと学びました。

最終コーナーを回り、ラストの直線の追い込みは、どのレースを見ても込み上げてくるものがあります。あの本気の姿勢はシビれますね! 最高にカッコいいです。

プライベートでもいろいろなところに連れて行ってくださり、本当にありがとうございます。小牧さんとお酒を飲むのが大好きです。他の誰と飲むよりも楽しいです。これからも、グルメな小牧さんと美味しいものを食べたり、温泉に行ったりすることを楽しみにしています。

                                   淨閑 延浩』


小牧太

淨閑延浩さん「あの本気の姿勢はシビれますね! 最高にカッコいいです」


小牧 淨閑さんも書いてきてくれたんや。ありがとう。淨閑さんに出会えて本当に良かった。公私ともにね。体もむっちゃいい感じや。

淨閑 いえいえ、こちらこそ本当に光栄です。僕が一番はじめにマッサージをさせていただいたとき、上半身の筋肉はすごく柔らかいのに、下半身の筋肉はびっくりするくらい硬かった。結局、その違いが連動性を崩していたわけなんですが、その原因はすぐにわかって。

小牧 汗取りやな。

淨閑 そうです、汗取りなんです。継続的に無理をされてきたから、体のなかの水分の循環がうまくいっていなくて、それが筋肉に出ていたんです。で、原因を知ったうえで、僕が「小牧さん、これからはこうしてください」と改善方法をご提案したら、すぐに「わかりました、そうします」と。僕は、競馬についてはまったく知らなかったので、ジョッキーという職業に対する知識もド素人。小牧さんは、そんな僕の話をすぐに聞き入れてくださった。手紙にも書きましたが、その道のプロで、しかもベテランでありながら、まったく傲り高ぶらない姿勢にビックリしたんです。

小牧 だって、淨閑さんは淨閑さんで、その道のプロやん。

淨閑 だとしても、何十年も続けてこられた小牧さんのルーティンがあったわけですから。それなのに、僕の提案に対し、いつも「わかった」と言ってくださる。そこにすごくリスペクトがあって。

──それは、小牧さんにも淨閑さんに対するリスペクトがあるからですよね。

小牧 もちろん、そうやね。確かに体が変わってきているし、なんせやったことのないことに挑戦しているわけやから。俺ね、はっきり言って、トレーニングが好きなわけじゃないねん。本当は行きたくないもん。

淨閑 そうなんですね。

小牧 うん。だって怖いから。行く前に恐怖心を抱くくらいしんどいんやで。でも、それをやっていかんことにはアカンから。シレーッとしてるように見えるかもしれんけど、むっちゃ苦しいんやで。

小牧太

シレーッとしてるように見えるかもしれんけど、むっちゃ苦しいんやで


淨閑 だと思います。いろんなスポーツ選手の体を見ていますけど、僕はお尻と太腿の前と後ろの筋肉が大切だと思っていて、小牧さんにもそこを重点的にやってもらっていますよね。ものすごく苦しいトレーニングのはずなんですが、小牧さんはまったく苦しい顔を見せない。そんなはずはないと思って、僕も同じメニューをやってみたりするんですが、全然持たないんですよ(苦笑)。だから、なんであんなに持つんかな…と、ずっと思っていました。

小牧 俺ね、苦しいときは、違うことを考えるようにしてんねん。冗談じゃなく、そうするとキツさが逃げていくから。これはあくまで例えやけど、レースも鼻歌混じりで乗っているくらいが絶対にいいねん。それくらい気持ちに余裕があったほうが、馬にも人にもいいはずやねん。

淨閑 それって実は、脳科学的に正解なんですよ。神経がしんどいところに集中すると、血液が全部そこにいって、毛細血管が全部働くことで一瞬にしてパンパンになる…というシステムが脳にはあるんです。だから、その瞬間のフォーカスをよそに向けるというのは、実はありなんですよ。小牧さん、そうやって耐えていたんですね。知らなかった。

小牧 だって、そうしないと続かへんから。

淨閑 それ以前に、やっぱりポテンシャルがすごいですよね。まずはポテンシャルからして違う。

荒木 そういえば、夏場のカンカン照りのなかも、よう走ってるよね。普通の人なら、歩いているだけでも気分が悪くなりそうなのに。普通はできないよ。

小牧 今年の夏は、遠くまで走りすぎて帰れなくなった(苦笑)。思わず、タクシー拾おうかな…と思ったくらいや。でも俺はね、体重が重たいから運動をしているわけで。もし、高倉みたいに軽かったら、毎日好きなもん食べて飲んだくれてるで(笑)。だから、ある意味、重たくて良かったのかなっていう気もするねん。

淨閑 小牧さんの体は、“50歳”の体じゃないですよ、本当に。少なくとも、現時点ではまったく衰えはないですし、むしろまだまだ伸ばせるポテンシャルがある。僕はそれをヒシヒシと感じています。それに、体はもちろんですけど、小牧さんはもともとメンタルが強い方ですからね。

小牧 昔から、やらなアカンと思ったことは、きっちりやるタイプやね。とにかく妥協はせんようにしてる。『太論』では何度も言うてるけど、なんせドMやから(笑)。

淨閑 わかりました。ではそのつもりで(笑)。

小牧太

淨閑延浩さん「わかりました。ではそのつもりで(笑)」


小牧 仕事も遊びもまだまだ頑張りたいんでね、これからもよろしく頼みますわ。
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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