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高レベル京都新馬戦の中でも記者の最注目馬はソシアルクラブ/吉田竜作マル秘週報

  • 2017年10月04日(水) 18時00分


◆“おばさん”プリメラビスタも素材は甲乙つけがたい

 今週から関西圏は4回京都開催が開幕。4回阪神開催は最後の3歳未勝利戦(いわゆるスーパー未勝利)に使う馬などの影響もあり、2歳新馬戦でフルゲートに達したのは7日目のダート1400メートルだけという珍事も起きたが、一区切りついたからには、この京都開催から新馬戦の質、量が一気に上がることが予想される。

 その中でも個人的に大いに注目しているのがソシアルクラブ(牝=父キングカメハメハ、母ブエナビスタ・池添学)。長く母ブエナビスタが所属していた松田博キュウ舎を担当してきただけに、やはり気になって仕方ない。先週の追い切りではウッドで長めから追われ、小気味いいフットワークを披露。馬体も1つ上の全姉コロナシオン(現500万下)より、ひと回り大きく見える。

「しっかりと長めからやりました。まだ動きは物足りない感じもありますが、このひと追いで良くなりそう。そこまで(目一杯に)仕上げて…というのでもないですから。新馬戦としてはちょうどいい仕上がりで臨めそうです」と池添学調教師。

 担当しているのが母ブエナビスタと同じベテランの山口キュウ務員となれば、その経験を惜しみなく娘に注いでくれているはず。3日目(9日=月曜)の京都芝内1600メートル(牝)新馬戦でどのような走りを見せてくれるか。順調にキャリアを積んで来春を迎えてほしい。

 一方、池添学キュウ舎にはこのソシアルクラブと同い年の“おばさん”も在キュウしている。プリメラビスタ(牝=父オルフェーヴル、母ビワハイジ)だ。かつての2歳女王ビワハイジが母となり、この馬を産んだのは22歳の時というのだから月日の流れの早さを思い知らされる。

 一般的に高齢の母を持つと、体質の弱さを抱える傾向が強くなるといわれ、実際に近年のビワハイジの産駒は馬体に恵まれなかったり、順調さを欠いたり…。そういった傾向が出ていたように思う。そんな中にあって、プリメラビスタを初めて間近で見た時には驚かされた。トモが丸々としていて、腹回りも実にしっかりしていたからだ。

「まだ緩いので(調教を)じっくりとやっているところ。それもあってか、今のところカイバが上がったことはないですね。減ることもなく、いい体を維持しています」とトレーナーも不安を感じていないようだ。

 ソシアルクラブよりデビューは遅くなりそうだが、素材的には甲乙つけがたい。この2頭が揃って桜花賞に出ることになれば、“ご隠居”も久しぶりに仁川に足を運んでくれるのではないだろうか。

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