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カレンチャンの半弟で父がロードカナロアに替わったオメガプランタン

  • 2017年10月18日(水) 12時00分
イレイズザスレート(牡 美浦・小島茂之 父Data Link、母Elocution)
 昨年春に米カリフォルニア州で行われたバレッツマーチセールで5万ドルの値がついた。父Data Linkは現役時代、メーカーズ46マイルS(米G1・芝8f)などアメリカで4つの芝重賞を制した芝馬。現2歳の初年度産駒からはまだ重賞勝ち馬は出ていない。現在、米ファーストシーズンサイアーランキングで第17位。2代父は芝・ダート兼用の種牡馬として名高いWar Frontで、父系はDanzigにさかのぼる。配合次第で芝向きもダート向きも出す種牡馬だろう。母Elocutionは2歳時にダート6fのステークスを勝った。母の父Mutakddimは北米と南米で計100頭以上のステークスウィナーを送り出した芝・ダート兼用の名種牡馬。さほど緩急は利かないかもしれないが、芝向きの能力を持ったマイラーで、日本競馬の高速決着にも対応可能だろう。

オメガプランタン(牡 栗東・安田隆行 父ロードカナロア、母スプリングチケット)
 半姉にスプリンターズS(GI)、高松宮記念(GI)など重賞を5勝したカレンチャン(父クロフネ)、半兄に京阪杯(GIII)を勝ったスプリングソング(父サクラバクシンオー)がいる。本馬の父はロードカナロア。現2歳の初年度産駒は大成功を収めており、キングカメハメハの最良の後継種牡馬となることがほぼ確実といった情勢で、いずれリーディングサイアーを争うことになるだろう。先週終了時点で19勝という数字は立派の一語。近年の新種牡馬のなかで最も優れた成績を残したディープインパクト(10年)は、産駒が20勝に到達したのが10月31日なので、これを上回るペースで勝ち星を積み重ねている。同馬が樹立した新種牡馬の勝利記録41勝にどこまで迫るか注目したい。本馬は母方にトニービンを持つロードカナロア産駒。このパターンは現在4頭出走し2頭が勝ち上がっているので悪くない。芝向きのスプリンター〜マイラーだろう。

シンハラージャ(牡 栗東・石坂正 父オルフェーヴル、母シンハリーズ)
 母シンハリーズはデルマーオークス(米G1)を勝った活躍馬で、繁殖牝馬としても大成功。これまでにシンハライト(父ディープインパクト/16年オークス-GIなど重賞3勝)、アダムスピーク(父ディープインパクト/11年ラジオNIKKEI杯2歳S-GIII)、リラヴァティ(父ゼンノロブロイ/16年マーメイドS-GIII)、ミリッサ(父ダイワメジャー/17年ローズS-GII・4着)などを産んでいる。JRAで走った兄姉6頭はすべて勝ち上がっている。母の父Singspielは、その母Glorious Songの影響か、Sadler's Wells系にしてはスピードを帯びている。こうした血はオルフェーヴルの相手として好ましく、Halo 4×4というクロスも悪くない。芝中距離タイプとして楽しみが大きい。

ブレステイキング(牡 美浦・堀宣行 父ディープインパクト、母シユーマ)
 現在3戦2勝のヘリファルテの全弟。母シユーマはサンチャリオットS(英G1・芝8f)、E.P.テイラーS(加G1・芝10f)の勝ち馬。母の父Mediceanは現役時代にエクリプスS(英G1・芝10f)とロッキンジS(英G1・芝8f)を制し、種牡馬としては中堅級といったポジションだった。ただ、「Machiavellian×Storm Bird」と日本でもよく知られた血で構成され、なおかつ堅い馬場を得意としたので、日本の芝にフィットしそうな血統構成ではある。母方にMachiavellianが入り、Haloクロスが生じるディープインパクト産駒なのでヴィルシーナ(13、14年ヴィクトリアマイル-GI)、ヴィブロス(16年秋華賞-GI、17年ドバイターフ-G1)の姉妹とよく似ている。母にMr.Prospector 3×4があるものの、重厚なデインヒルが入るので浮ついた感じはしない。Danzigを経由したNorthern Dancerクロス(5×5・5)は好ましい。芝中距離で大きな期待が掛かる。

ミステールヴェール(牝 栗東・池添学 父ヘニーヒューズ、母モンヴェール)
 フェブラリーS(GI)、ユニコーンS(GIII)を制したゴールドドリーム(父ゴールドアリュール)の半妹。これまでにJRAで走った4頭の兄姉はすべて2勝以上を挙げている。父ヘニーヒューズは馬力型のスピードを伝えるStorm Cat系種牡馬で、その母Meadow Flyerが持つEight Thirty≒War Relic 4×5を強化することが配合上の大きなポイント。アメリカ時代の代表産駒Beholderや、日本でGIを勝ったアジアエクスプレス、モーニンもこのパターンに当てはまる。Eight Thirtyを母の父に持つHold Your Peaceのクロス(4×4)は好ましい。さらに本馬は、前出のEight ThirtyやWar Relicと同じように、相似な血のMan o'WarとFriar Rockを近い世代に併せ持つCorday(Cox's Ridgeの2代母)を抱えている。馬体重は決して大きくないものの、ダート向きのマイラーとして期待できる。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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