◆未来と結びつく重要な重賞、例年以上と思える注目馬が集結 第1回の2012年に、のちの桜花賞馬アユサンが出走していたこの重賞は、2年目にはオークス3着のバウンスシャッセがいて、3年目には桜花賞馬レッツゴードンキ、チューリップ賞のココロノアイを登場させ、4年目には阪神JF,NHKマイルCのメジャーエンブレム、そして5回目の昨2016年には、牝馬3冠「2,5,2着」のリスグラシューなどを輩出している。
まだ10月。関東圏の2歳重賞のわりに、未来と結びつく重要な重賞として位置を築きつつある。このアルテミスSなど2歳重賞の増加、変更により、あまり悠長に構えていると、ぜひ出走したいクラシックのトライアルやステップ重賞に出走できるとは限らない素質馬が出てしまう危険さえ、ささやかれるまでに変化している。
ディープインパクト産駒の始動も早まり、ここ3〜4年と異なり、種牡馬ディープインパクトは今年、もうランキング1位に早ばやと立っている(10月26日現在)。ディープ産駒だけでなく、今年は例年以上と思える注目馬がそろった。
中山のマイル1分37秒5(上がり34秒0)の数字は目立たないが、4コーナーでまだ後方3〜4番手にいながら、前にいた12〜13頭をあっという間に差し切り、2馬身近くも抜け出してみせた
トーセンブレス(父ディープインパクト)のスケールが主軸。
母ブルーミンバー(7勝)で途絶えたが、祖母タヤスブルーム(父カーリアン)まで代々つづいた芦毛はグレイソヴリンゆずり。フランスで発展したファミリーは近親に著名馬こそいないが、芝向きの成長力が魅力。ノーザンダンサーの「5×4×5×5」はもう意図的なクロスではないが、ディープ産駒ながらタフなパワー兼備型に育つ可能性がある。経緯は分からないが、陣営はいきなり柴田善臣→C.ルメールの乗り代わりまで敢行してきた。
2週連続して長めから併せ馬で追い、今週は古馬のオープン馬をあおるほどの動きをみせた
ラッキーライラック(父オルフェーヴル)。新潟の超スローとはいえ、レース上がり32秒8「11秒6-10秒1-11秒1」の直線で、上がり32秒0「推定11秒3-09秒8-10秒9」を記録した
ウラヌスチャーム(父ルーラーシップ)の切れにも注目したい。ほかにも札幌2歳S小差4着の
シスターフラッグ(父ルーラーシップ)、
トロワゼトワル(父ロードカナロア)などの期待馬がそろった。間違いなく先に続きそうである。