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「競馬女子会に潜入――“ウマい女性記者”たちの生態に迫る!」<第3回>秋田麻由子、秋田奈津子、中川明美

  • 2017年10月30日(月) 18時00分
競馬女子会

女子会らしく「カンパ〜イ♪」と華やかな雰囲気の中で取材はスタート!



オトコだらけの競馬社会、飛び込むキッカケはさまざま



秋田麻由子(以下、秋田麻)  今日は競馬女子会ということで、早速だけど、この仕事をしようと思ったキッカケは何だったの?

中川明美(以下、中川) 私はオグリキャップとか80年代後半の競馬ブームがキッカケ。友達と競馬場に行っていたら、馬券も当たってハマっちゃった。サクラチヨノオーの日本ダービー(88年)を府中で見て、そのときはワケがわからないまま見ていたけどすごかった。「競馬のことを一日中考えるにはどうしたらいいか」と思うように。今も中山とかJRAの競馬場で「初心者乗馬教室」や「乗馬スポーツ少年団」があるように、昔は川崎競馬でも乗馬ができたのよね。なんと、当時は現役のジョッキーたちが指導してくれていたんだよ! そこで川崎の広報さんに声を掛けられたのがキッカケで「川崎競馬倶楽部」をやることに。当時は、ジョッキーがケガしてお休みしてもファンが詳しく知るすべがなかったり、とにかく情報がなかった時代。それなら自分たちで発信しようと。それでホースニュース「馬」社に入社したのが25年前。08年に同紙が休刊になって、競馬ブックへ。

秋田奈津子(以下、秋田奈) 私は06年に南関中継のキャスターオーディションに合格。それまでは全然競馬を知らなくて、最初は苦労しました。

秋田麻 それが今や、全国の競馬場で取材するようになってすごく詳しくなったよね。

秋田奈 ドップリハマっちゃってね(笑)。

秋田麻 私が競馬を見るようになったのは中学のとき。塾の先生がすごく競馬が好きで、週明けの授業は必ず競馬の話から始まった。今考えると、お給料を全部馬券につぎ込んだとか破天荒な先生だよね。96年の年度代表馬になったサクラローレルがすごく綺麗でTV中継を見るようになった。高校でもバスケットボール部だったんだけど部内に偶然、競馬好きの男子が何人かいて、一番近い中山競馬場に行ってみようって。初めて競馬場に行ったのはシルクジャスティスの有馬記念(97年)。社会人になってOLをしていたけど、やっぱりスポーツに関わる仕事がしたいと思って新聞の世界に。07年から地方競馬担当になって、今に至るってところかな。

秋田麻由子

秋田麻由子(あきた・まゆこ) 愛知県出身。夕刊紙でプロレス、競馬、芸能担当を経て、10年からスポニチで地方競馬を担当。現在は中央・地方の両担当として予想、コラムを執筆中



女性記者の活躍の背景には、素晴らしい先達の存在が



―――競馬の世界に入って女性ならではの苦労はありました?

中川 最初は、女性記者がほかにいなかったから「こういうもんだ」って言われたら、そうかなと思うしかなかった。普段は仲良くしていても「厩舎には女性は入らないで」と言われたこともあった。「だから、女は……」って言われないために、人の3倍は頑張ろうと思った。

秋田麻 今は女性も増えて取材はとてもしやすい。(中川)明美さんとか先駆者の人たちが道を作ってくれた。強いて言えば、夜中の2時の追い切りに化粧をしていくのが大変。今はスッピンで行っちゃうけど(笑)。でも、道を切り拓いてくれた先輩がいたからこそ、今があるし、私はやっぱり自分が知らない世界を知ることができるのが楽しい。馬券の予想もだけど、そんな自分が楽しいと思ったことを記事で伝えられたときはうれしい。

中川 私は自分がいい“パイプ”になれたときにやりがいを感じるかな。大井のトラックマンで厩舎のコメントを集めていたけど、ファンが今何を知りたいか、知りたいと思う情報を自分のフィルターを通して伝えるパイプだと思っているから。

秋田奈 私も伝える側として、インタビューでその人らしさを引き出せたと思えたとき。あとはイベントのときに、お客さんが反応してくれたり楽しそうにしてくれたりしたときかな。

秋田奈津子

秋田奈津子(あきた・なつこ) 静岡県出身。キャスター。グリーンチャンネル「中央競馬全レース中継」キャスター、南関東地方競馬ch南関東競馬場イベントMCなどをつとめている



キャリアの長さの分だけ、それぞれに印象深い出来事も



秋田麻 取材で印象に残っていることはある? 私は競馬担当の最初の年にフリオーソがJDDを制覇したこと。地方馬がJRA馬を相手にこんなにやれるんだと思った。やっぱり亡くなった川島正行師は魅力的な方だった。お陰で、紙面の記者馬券プレゼント企画で48万円分の馬券(10年帝王賞)を読者プレゼントすることもできたしね。

中川 チャンピオンスター(88、91年帝王賞馬)が好きだったから、引退後に種牡馬になって、その唯一の産駒がまた大井で走ったこと。競馬って血を受け継いでいくものだから、世代に渡るドラマがあるよね。

秋田奈 私は中継担当になったその夏に、佐藤隆騎手(06年4月に浦和競馬で落馬。同8月に脳挫傷などにより死去)の訃報を読むことになって。そんな悲しい仕事をしなきゃいけないと衝撃的だった。そういうスポーツでもあるんだな、って改めて思った。あとは福山と荒尾の廃止を伝えたこと。辛かった。今は地方競馬の売り上げもまた上がっているけど、そういうことがあったことは忘れてはいけないことだと思う。

―――ちなみに、普段の3人はどんな感じなんですか?

秋田麻 明美さんはズバリ面倒見がいい!

秋田奈 お料理も上手だしね。母性が強い! まず受け入れてくれる。

秋田麻 なっちゃんは、黙っていれば綺麗なお嬢さんだけど、しゃべると中身はおじさん(笑)。

秋田奈 まゆちゃんは行動力がある。どこでも寝られるタイプ。でも、恋愛関係はまったく行動力がないっ!! 頑張って!(笑)

中川明美

中川明美(なかがわ・あけみ) 競馬ブック南関東担当記者。各媒体で執筆コラム多数。また川崎競馬倶楽部の運営スタッフの一員として、さまざまなイベント等で中心的に活躍している




秋田麻由子は『ウマい馬券』で南関予想を公開中!
  • ウマい馬券

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