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縁は異なものですね!!

  • 2017年11月04日(土) 12時00分


◆17年半ぶりの“うれしい”再会

 今週のJRAは3日間開催。きのう私は、競馬のない東京競馬場からの「ウイニング競馬・特別版」に出演しました。その中でJBCレディスクラシックを生放送しましたが、番組内でG1を中継したのは久しぶりで、大井競馬を中継したのは初めて。きのうの放送内容は歴史的なものになったわけです。

 さて、先週の土曜日、とてもうれしい出来事がありました。オーストラリアからやってきたある人物と、17年半ぶりの再会を果たしたのです。

 話は、17年前の2000年2月、オーストラリアへ“Bedgerabong Picnic Races(ベッジャラボンピックニックレース)”を見に行ったときにさかのぼります。

 それは、シドニーから西へ約1時間、パークスという町まで小型旅客機(10数人乗り、手前の町の空港にも“途中着陸”するバスみたいな飛行機)で飛び、そこから車で約30分のフォーブスという町に滞在、さらにそこから約20分、周りに何もないいなかの一本道を車で走って見に行った、年に1回だけ開催される草競馬(とは言うものの、レース成績はすべて公認されます)です。

 そこでレースを観戦していたら、1人の男性(Dさんとしておきます)から声をかけられました。そんなところに競馬を見に来ている東洋人が珍しかったからでしょうね。Dさんは「周辺の地方競馬の世話役をやっている」とのこと。

 私が日本人の“レースコーラー”(オーストラリアでは競馬実況アナウンサーのことをこう言います)だとわかると、主催者に会わせてくれたり、地元紙の記者を紹介してくれたりと、下にも置かないもてなしを受けたのです(その結果、翌日の新聞に写真付きの記事が載っちゃいました!)。

 Dさんとはそれっきりお目にかかることはありませんでしたが、先週の金曜日、その知り合いという日本人の方から電話がかかってきました。「Dさんご夫妻が、今、日本を旅行中です。ヤノさんに会いたいと言っています」。いやぁ、ビックリしましたね。

 もちろん大歓迎というわけで、翌日の東京競馬場で久々の再会。放送席やパドック、競馬博物館などを御案内して、喜んでいただくことができました。

 この話の中でもう1つビックリしたのは、私に電話をかけてきた方(Mさん)のこと。アメリカでMLBの審判を目指して修行中の方で、何年か前のオフシーズンにオーストラリアで審判の仕事をしていたところ、Dさんがある日の試合後に突然話しかけてきたそうです。それをきっかけに親しくなり、現地の競馬場に案内されたり、Dさんの自宅に招待されたりしたといいます。今回のDさんご夫妻の“日本ツアー”にあたっては、私との“橋渡し役”を買って出てくれました。

 Mさんは来季、AAのEastern Leagueで審判を務めるとのこと。日本人初のMLBデビューまであと一歩。応援しないわけにいきません!まぁそれにしても、縁は異なものですね!!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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