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過去54回、初めてのレアケース/アルゼンチン共和国杯

  • 2017年11月04日(土) 18時00分


◆ハーツクライ産駒らしい成長力に期待

 最近10年、充実=完成期を迎える4歳馬が、【8-4-4-26】の成績を残している。残りは、6歳馬が2勝。圧倒的に4歳馬の成績がいいのは、ほぼ普遍のパターンである。世代交代の時期なので、ベテラン勢は分が悪い。また、3歳馬の場合は菊花賞があったばかりだから、ほとんど出走してこない。

 ところが、今年、なんと4歳馬が1頭もいない。過去54回(この時期に移動してからは33回)、こんなケースは1度もなかった。

 西の「みやこS」は、レース名が変わって重賞に昇格してここまで7回、AR共和国杯と同じように4歳馬が【6-2-1-20】だった。ところが今年、みやこSにも4歳馬の出走は「0」。3日に大井でJBCクラシックが行われたが、出走していたJRAの4歳馬はわずか2頭だけ。影響は小さい。

 マカヒキ、サトノダイヤモンド、ディーマジェスティなどが代表するこの世代、つい一年前は非常にレベルの高い世代とされた。今週の2500mや、ダート1800mに合わない馬が多いのか、スランプや、不調の馬が多いのか?

 たまたまの巡り合わせもあり、条件再編成(4歳馬は収得賞金半額)の影響を受けた馬が多いかもしれないが、オープン馬の層が思われていたより薄いことは否定できない。有馬記念に向け、世代レベルが問われる時期である。4歳馬に注目したいが、2重賞に、どちらも出走馬0頭では期待しようもない。

 3歳スワーヴリチャードは、日本ダービー2着馬。スローのため時計は著しく遅いが、早めに動いたレイデオロを0秒1差に追い詰め、追い込んできたアドミラブルなどは封じている。鋭い切れ味はないが、自分から動いて速い脚が長続きすることを日本ダービーで示している。必ずしも高速ではない今秋の芝も合っている。たまたま4歳馬のいない絶好のチャンスをものにして、ハーツクライ産駒らしい成長力を発揮したい。

 穴馬も、現在の芝が合っているハーツクライ産駒に魅力大。3走前の好走から、サラトガスピリット、ひと叩きしたレコンダイトをピックアップしたい。

 みやこSも、渋いベテランは怖いが狙いは3歳馬。

 前回は大事に控え過ぎて、動けない位置に入ってしまったエピカリスが巻き返す。穴馬は、内のトップディーヴォと、タガノヴェリテ

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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