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このメンバーで勝つなら完全に本物/アンドロメダS

  • 2017年11月17日(金) 18時00分


◆ダート血統だが完全な芝馬

 土曜日の注目は東京の「東京スポーツ杯2歳S(GIII)」に決まっているが、さすがに7頭立てで、目下2戦2勝で断然人気のワグネリアン(父ディープインパクト)と、ムーア騎手を配してきた1戦1勝のルーカス(父スクリーンヒーロー)以下の対決という組み合わせでは手は出しにくい。2歳重賞が増えたせいか、ワグネリアンとの対戦を嫌った陣営が多いのか、さらには早期に出走して勝ったため、大事に充電・再鍛錬の馬が多いためか、「必見」のレースではあるが、ちょっと馬券は…だろう。ルーカスの全兄モーリスが、同じムーア騎手で出負けし、かかって大凡走(京王杯2歳S)したのが2歳秋の、同じ2戦目でもある。

「アンドロメダS」の期待は4歳ストロングタイタン(父リーガルランサム)。フォーティナイナーの孫世代になる父と、母の父ティズナウ(リローンチの孫世代)の組み合わせで、かつ輸入されている3代母トラップパス(父ダンチヒ)は、種牡馬マイニング(父ミスタープロスペクター)の妹という血統。

 両系の血筋通り、また成績どおりダート巧者であって不思議ないが、ストロングタイタンはダートの実戦は1戦して、砂をかぶって大凡走。芝だけで5勝している。前回、重馬場でマウントロブソン(3歳3冠を6、7、7着)とマッチレース。そのちょっと前には中京2000mをコースレコードの1分58秒3で勝っている。完全な芝馬である。

 適性の幅を広げつつ発展するフォーティナイナー系と、同じく広角度に驚異的に発展したダンチヒ系の血の結晶ということだろうか。さらなるパワーアップに期待したい。すでに芝の重賞でも善戦しているが、このメンバーで勝つとき完全に本物である。

 相手の人気は分散しているが、妙味はレッドソロモンと、1600万下の特別にも重複登録があったが、ハンデ52キロを味方にしようとあえてここに回ってきたスズカルパンが侮れない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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