キタサンブラックと非常に良く似た血を持つこの馬に期待/中日新聞杯
◆タフな点は同じように思える
日曜日の阪神ジュベナイルFでは、新種牡馬オルフェーヴル(父ステイゴールド)産駒の重賞勝ち馬2頭が大きな注目を集める。また、2週後の有馬記念では、引退レースとなるキタサンブラックが話題の中心になる。
キタサンブラックの1歳上の兄になるショウナンバッハ(父ステイゴールド)に期待したい。前回の福島記念でも期待したが、4コーナーでもうひとつスムーズに馬群をさばけず、0秒2差の5着。2走前のGIIオールカマーでも、上がり33秒5で猛追しながらやっぱり0秒2差の5着にとどまっているが、引き続きデキは絶好に近い。
JRAに戻った後の芝での4勝中の3勝が左回りなので、流れひとつで追い込み競馬になる中京コースに変わるのはプラスだろう。オールカマーでは、ルージュバック、ステファノス、アルバートなどを相手に別定56キロで大接戦だから、今回のハンデ54キロは他馬との比較上、少しも不利ではない。むしろ有利なハンデでもある。
オープンに上がって以降【0-0-1-17】。だから54キロだが、AJCCの0秒2差3着もあれば、昨年のオールカマーも休み明けで0秒4差だけ。あとちょっとで足りる。
あとちょっとは、6歳になってとうとう本物になり、7歳末の香港ヴァーズで世界のG1勝ち馬となった父ステイゴールドの弱みとそっくりであり、6歳12月のショウナンバッハは、前2戦の連続0秒2差が示すように衰えているわけではない。それはステイゴールドよりランクはだいぶ下だが、6歳末にGIIIのハンデ戦を勝つくらいの能力はある。
タフなキタサンブラックの兄で、ことのほかタフだったステイゴールド産駒。キタサンブラックとは、父方の祖父が同じサンデーサイレンスなので、4分の3同血の兄弟となり、2頭の違いは、父の母方が異なる点だけ。しかし、キタサンブラックの父ブラックタイドは、その母ウインドインハーヘアの3代前の父はノーザンダンサー。
ショウナンバッハの父ステイゴールドも、その母ゴールデンサッシュの3代前にノーザンダンサーが入っているので、厳密にいうとキタサンブラックとショウナンバッハは、「ノーザンダンサー、ドナテロ、ワイルドリスク…」などもあわせると、4分の3同血にはとどまらない、非常に良く似た血をもつ4分の3兄弟である。それで能力が似る理由になどならないが、タフな点だけは同じように思える。人気の圏外と思えるので、単複中心に手広くいきたい。