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ラストランで有終の美を飾れるか?武豊騎手に直撃!

  • 2017年12月19日(火) 18時00分
【年末年始の更新スケジュール】
 今年の更新は本日分で終了です。年末の26日は休載となり、年明け9日が初回の更新となる予定です。
キタサンブラック

馬房でも自分のリズムを守るキタサンブラック




武豊騎手「悔いを残さないレースをしたい」


 最終章、有馬記念GI(芝2500m)の日がとうとうやってきましたね。そしてファン投票ダントツ一番人気のキタサンブラックにとっても最終章を有終の美で飾ってほしいです!!

 24日は、クリスマスイブの日にでっかいプレゼントをブラックサンタさん持ってきてください。

 いつもどおりトレセンスタンドへ行くと豊騎手の周囲には人だかりで大きな笑い声が飛び交っていました。もちろん僕も参加させていただくと豊さん特有のユーモアで記者団をちょっぴりいじっていました。

 いつもながらユーモアは冴えていますよねと豊さんにお聞きすると、「そうか?つねちゃんには負けるよ」と話しをひっくり返されました。(ここがユーモアなんですよね)

武豊騎手

ユーモア溢れる武豊騎手の周囲に大きな笑い声が飛び交っていました


常石 有馬記念は、ブラックの様子はどうですか?

武豊 まだ、俺は有馬記念を2回しか勝っていないのでむつかしいレースなんだよね。その2回がオグリキャップとディープインパクトのラストランを勝つことができたから今回のキタサンブラックも有終の美を飾れるように頑張りたいし頑張るわ。あれだけの馬が引退するのは残念だしさみしくなる。悔いを残さないレースをしたい。

常石 豊さんがブラックに乗り始めてから強くなってきた感じがするんですが、ブラックに感じることってありますか?

武豊 16年春の大阪杯から乗せて頂きました。追切で初めて跨った瞬間さすがGI馬だなと感じた。賢い馬なので瞬時に感じ取って動くときOFFとONがはっきりしているので扱いやすい。いい馬だなーと感じた。

常石 昨年の天皇賞・春ではコンビで初GI制覇でしたよね。あの時のレースはすごかったなーと思いました。残り100mでカレンミロティックが前に出たので「あーー」と思っていると飛んできてゴール前差し返したから豊さんもブラックも強いなーと思いました。最後ぎりぎりまで諦めずに追うことが大事だとおもいました。僕すぐに諦めちゃうんですよね。(経路間違った時)

武豊 ブラック自身が最後まであきらめずに懸命に走ってくれるのでそれに応えるだけです。ディープインパクトの時も「負けたくない」という強い思いで乗りました。アクシデントがない限り勝てると思っていた。キタサンブラックも勝ちたいと思うし最後まで頑張ってほしい。ここまでGIレースの主役を張ってきて丈夫な馬は珍しいと思う。そんなすごい馬なので勝ってほしいし勝ちたい。

常石 昨年は、好位で競馬を進め中断から外へ出し最後の直線では、馬体を合わせる形になってからもうひと伸びしましたが外から来たダイヤモンドにゴール前差されてしまいTV画面を思わず抑えてしまいましたよ(笑)。

武豊 悔しかったよね。だから有馬を勝ちたいと思うんだよね。まだまだ未知の馬だと思う。

常石 有馬記念とダービーは勝ちたいと言いますが、違いは何ですか?

武豊 ダービーは、馬にとって一生に一度きりのレースでまだ重賞を勝っていない馬も出走してくる。ここから活躍が期待されるのでそれだけに価値あるレースだと思います。予想も展開もむつかしいけど有馬記念はGI馬もたくさん出走し、レース経験も豊富なのでお互いの駆け引きも大事な要素になってくる。ファンの様子も違うよね。ファン投票だから応援がすごいのでしょう。乗ってる側からすれば馬が驚くのでいつも以上に気を引き締めています。凄くうれしいのですが馬が驚き立ち上がったり興奮したりするので「まあまあ」見守って下さい。マナーを守って今年最後の有馬とブラックの走りを見守ってほしいと思います。

キタサンブラック

ファン投票ダントツ一番人気のキタサンブラック


 キタサンブラックの様子もしっかり見てきました。ちょうど運動中でしたが自分のリズムを大切にしながら順調に来ている様子がはっきりわかりました。馬房でも自分のリズムを守り休息の時は、馬房の奥をじっと見つめて自分ワールドに入ってます。毛艶もよく黒光りしお尻もぷりっぷりっいっぱいに張り詰めていました。たのしみだなー。

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 23日に行われる中山大障害に出走予定の佐々木厩舎アップトゥデイトの様子を見てきました。ちょうど蹄鉄の打替えをしていましたが、落ち着いてゆったり貫禄たっぷりの葦毛の馬体を見せてくれました。

アップトゥデイト

蹄鉄の打替え


佐々木 前走は強い走りをしてくれたから楽しみ倍増です。絶対に頑張ってもらうために金曜日から中山の馬場でスクーリングする予定です。今回は逃げるかもしれないですね。林騎手に全部お任せです。いつも跳びは安全な馬だから大丈夫ですがやっぱり見るほうはひやひやしますね。

常石 そうですね。この馬は、安定した走りをするし林騎手はデイトのことを知り尽くしていると思います。同じ馬でこれだけ挑戦できるのは、珍しいことだし丈夫なのがうれしいですよね。

アップトゥデイト

貫禄たっぷりな葦毛の馬体


佐々木 ジャンプ馬で故障がないのが一番の宝です。今回も頑張っていい走りを見せてほしいです。期待しています。

常石 いつもの調教がいいんでしょうね。葦毛に跨ってる姿がいいよね。有馬もブレスジャーニーを出走させ土日が楽しみですね。今年最後の競馬で、有終の美を期待しています。

佐々木 ありがとうございます。いい脚(蹄鉄)つけてもらったし、いい走りを見せられるように行ってくるわ(笑)。

 中山には行けなくて残念ですが阪神のウイナーズサークルで待ってます。今から興奮がどんどん盛り上がってきます。みなさんマナーを守って楽しみましょう。

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 2歳GIの阪神JF、朝日杯FSもすごいレースを見せてくれましたね。取材していますが次回にコラムで紹介しますね。レース後の余韻と春への期待を膨らませてお待ちください。

ラッキーライラック

阪神JFを制したラッキーライラック


ダノンプレミアム

春への期待が膨らむダノンプレミアム


ダノンプレミアム

後続に3.1/2差をつけ完勝


 つねかつこと常石勝義でした。

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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