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地方馬と高齢馬の選択がカギ/兵庫ゴールドトロフィー

  • 2017年12月26日(火) 18時00分


驚くほど高齢馬たちが上位に来る重賞


 12月27日(水)、園田競馬場で行われる『第17回兵庫ゴールドトロフィー』。1400m・JpnIIIのハンデ戦で第1回から昨年まで優勝馬はJRA所属馬が独占。しかし2、3着には地方所属馬が来ることが多い重賞で、地方馬の取捨選択が重要なポイントと言えます。

 さらに高齢馬たちの活躍も特筆すべき点。2006年と2007年に7歳、8歳で連覇し、2008年3着、2009年2着と4年連続好走したリミットレスビッド、2009年と2010年に8歳と9歳で連覇したトーセンブライト。過去5年で見ても2012年は9歳ダイショウジェットが2着、2013年は9歳エプソムアーロンが2着、10歳ダイショウジェットが3着、2014年2着ジョーメテオ、3着サクラシャイニーはともに8歳。2015年は8歳ドリームバレンチノが2着、2016年は9歳のドリームバレンチノが2着。このように驚くほど高齢馬たちが上位に来ています。
 
 今年の出走馬もこれらのポイントに合致する存在が多く、予想するのが楽しみなメンバーが揃いました。

サイタスリーレッド、自分のレースをして重賞2勝目へ


 JRA勢の筆頭は4歳馬サイタスリーレッド。今年3月ダートに転向後8戦して【5-0-1-2】。ダート4戦4勝で臨んだクラスターCで1番人気に推され、ブルドッグボスの3着。続くテレ玉杯オーバルスプリントを逃げ切り、ダートグレード競走挑戦2戦目にして重賞初制覇を果たしました。その後10月の京都・室町S(OP・1200m)で1番人気13着、前走・カペラS(GIII・1200m)で3番人気15着と大敗しているのが気になるところですが、カペラSは直線に入るところで勝ったディオスコリダーに外から被せられ進路を失っての着順。2戦2勝しているダート1400m戦で見直したい存在。オーバルスプリント優勝時の鞍上、戸崎圭太騎手に乗り替わる点、JRAの他の古豪たちが58kg以上を背負うのに対し57kgで臨める点は好材料。すんなりと自分のレースが出来れば重賞2勝目も夢ではありません。

自分のレースが出来れば重賞2勝目も夢ではないサイタスリーレッド(写真は2017年テレ玉杯オーバルスプリント優勝時、撮影:武田明彦)


 今回がラストランとなる古豪ドリームバレンチノは2013年の覇者で、2015年、2016年2着と非常に相性のいいレース。前述したダイショウジェットが9歳で2着、10歳で3着に来ているようにリピーターの高齢馬が上位争いを演じていることからも当然この馬も好走が期待できる1頭。ただ昨年は9月の東京盃を勝利していましたが、今年は成績が低迷。昨年以上の走りができるか不安点も。鞍上は2013年9月スプリンターズS以来、4年3か月ぶりとなる松山弘平騎手。芝の重賞戦線を共に戦ったかつての盟友とともに迎えるラストラン。トップハンデ59.5kgは昨年、一昨年と同じ斤量。有馬記念のキタサンブラック同様に有終の美を飾りたいところです。

こちらも有終の美を飾ることができるか?ドリームバレンチノ(写真は2016年東京盃優勝時、撮影:高橋正和)


 レーザーバレットは2015年の覇者。9歳になった今年も4月の東京スプリントで3着、かきつばた記念6着、サマーチャンピオン4着、3連覇がかかっていた前走のテレ玉杯オーバルスプリントではサイタスリーレッドの2着と好走。このレースを過去に4勝している岩田康誠騎手(2006年、2007年、2008年、2013年)とのコンビで、上位争いをする“リピーターの高齢馬”はこの馬かもしれません。

上位争いをする“リピーターの高齢馬”かもしれないレーザーバレット(写真は2015年オーバルスプリント優勝時、撮影:高橋正和)


 グレイスフルリープは昨年8月のサマーチャンピオンを制して重賞ウイナーの仲間入り。今年9月には韓国に遠征し武豊騎手とともにコリアスプリントを制覇。前走・カペラSは9着。2002年ノボトゥルー、2004年シーキングザダイヤとこのレースで2勝を挙げている武豊騎手と再びのコンビで臨みます。

武豊騎手と再びのコンビで臨むグレイスフルリープ(写真は2016年ポラリスS
優勝時、(c)netkeiba.com)


 地方勢の筆頭は岩手のラブバレット。昨年4着でしたが、4コーナーを回り直線に入っても上位のJRA勢に食い下がり、3着ノボバカラとは1/2馬身差。大きな力差が無いところを見せてくれました。地元の重賞での勝利はもちろん今年もクラスターCでブルドッグボスのクビ2着、3着サイタスリーレッドには2馬身先着とダートグレード競走制覇まであと一歩のところまで来ています。今回の斤量は54kg。前走・笠松グランプリで3連覇を達成した勢いで今度こそ悲願のダートグレード競走初制覇を目指します。

今度こそ悲願のダートグレード競走初制覇を目指すラブバレット(写真は2017年笠松グランプリ優勝時、(c)netkeiba.com)


 地元兵庫のトウケイタイガーも忘れてはいけない1頭。先日、浦和のゴールドCで復活の勝利を挙げたソルテのひとつ下の全弟。昨年さきたま杯を勝ったソルテに続いて、今年かきつばた記念を制しダートグレード競走を制覇。各地に遠征して戦ってきましたが今年の園田での成績だけを見ると4戦して【3-1-0-0】とパーフェクト連対。走り慣れた地元で上位を脅かします。

走り慣れた地元で上位を脅かしたいトウケイタイガー(写真は2017年かきつばた記念優勝時、撮影:高橋正和)


 JRA勢が人気を集めそうですが、地方重賞を勝っている地方馬であれば過去の例から見ても上位争いのチャンスあり! JRA勢の牙城を崩しついに地方馬による兵庫ゴールドトロフィー初制覇なるか? 遠征慣れした岩手のラブバレット、地元兵庫のトウケイタイガーをどう馬券に絡めていくかが重要です。

※次回の更新は12月28日(木)18時。翌日に大井競馬場で行われる「東京大賞典」のコラムをお届けします。



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【ダートグレード競走とは】
中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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