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去年までの傾向か、それとも新しい傾向か

  • 2017年12月27日(水) 18時00分
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◆新馬を勝ちたての1戦1勝馬が強かったレース

 GIとなって最初のホープフルS。GII時代の傾向が引き継がれるのか、それとも新しい傾向が生まれてくるのか、手探りで予想していくしかなさそうだ。

 ジャンダルムはデビューして2戦の内容が良い。デイリー杯優勝後、すぐに朝日杯ではなくホープフルSへ向かうことを表明したあたり、陣営は距離に不安を持っていないのだろう。ただ、仮に2000mをこなせる馬であっても初距離はリスク。そのわりに人気にはなるので、馬券的な妙味という点ではいまひとつな面がある。

 タイムフライヤーは安定味のあるレースぶりで、上がり勝負にも持続力勝負にも対応できる強みがある。連軸としては信頼性が高そう。ただ確実に勝ちきるタイプではなさそうなので、単勝や1着固定はしづらい。

 ルーカスは月曜の落馬に驚かされたが、堀厩舎とノーザンファームの判断ならばコンディション自体には問題はないのだろう。GIにふさわしいスケール感もある馬だ。問題はレースでも内にモタレる可能性は無いのかという点。鞍上も制裁を貰ったばかりだし、慎重な競馬が要求される。

 フラットレーは前走でまさかの大敗を喫したが、もともとはかなり素質を評価されていた馬。前走については敗因を馬場と見ることが可能で、しかもノーカウントにしてもよさそうなひどい馬場だった。ここでの復活は当然ありうるだろう。逆にここでまた大敗するようだと、今後が厳しくなってくる。

 サンリヴァルはスローペースのレースを2連勝してきているが、ルーラーシップ産駒だけに上がりがかかっても対応できそう。今回は2000mが初距離となる有力馬もいるので、スタミナが要求されたほうがこの馬にとっては有利に働く。

 シャルルマーニュはキャリア5戦がすべて馬券圏内。この馬は狙うとしたら3連複か、3連単の3着固定だろう。位置取りがウリの馬なので、まずは今回も好位をとって効率的な競馬をしたいところだ。

 ホープフルSはオープン特別時代、そしてGII時代も新馬を勝ちたての1戦1勝馬が強かったレース。今回は該当2頭だが、個人的にはステイフーリッシュのほうを上に評価している。トラインも悪くはないのだが、やはり2歳重賞は逃げ以外の決まり手で勝ってきた馬のほうが買いやすい。

 大穴を1頭挙げるならウォーターパルフェ。ルーラーシップ産駒ということでこのコースで評価したいが、今回はサンリヴァルもいる。しかもこの馬自身勝ちあがりまでにレース数を要しているので、強く推す穴ではなく、あくまで高配当の△を1頭選ぶなら、という話である。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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