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京都の穴は母系に潜むニジンスキー

  • 2018年01月12日(金) 19時00分


◆人気馬の信頼度の見極めも重要

 昨年のJRAの芝競走は、とうとう父ニジンスキー系の種牡馬は未勝利。しかし、今のJRAの競馬でも「ニジンスキー」の血を追い続ければ儲かる局面はあります。先週の京都芝は典型的な「ニジンスキー天国」。

 シンザン記念は母父ダンスインザダークのツヅミモンが7人気で2着。前日の京都芝も母父ダンスインザダークは2頭出走していずれも馬券に。トリオンフは3人気で1着。ラノカウは7人気で3着。どちらも人気以上のパフォーマンス。

 万葉Sは勝ち馬のトミケンスラーヴァの父タイキシャトルは母父がニジンスキー系のカーリアン。2着のリッジマンも母父カーリアン。なお、京都金杯の勝ち馬ブラックムーンも母父が父カーリアンのジェネラス。

 惜しくも馬券にはなれませんでしたが、母父ダンスインザダークのシゲルシイタケが1月8日の京都5レースで16人気ながら4着に走ったのも「ニジンスキー馬場」のアシストによるもの。

 実は、シゲルシイタケは勝負レースに選ぶか最後まで悩んだ馬。前週、前日までの京都芝がニジンスキー系が絶好調の馬場だったこと。加えて、シゲルシイタケの母シゲルエスペレは芝中距離で3勝を上げている馬にもかかわらず、シゲルシイタケは今まで芝のレースを使われたことがなかった馬。

 それでいて、複勝オッズは最低でも24倍。30%以上の確率で掲示板には載るパターンだと見立てていました。が、勝負レースにすることを見送ったのは推定1、2人気のムーンレイカーとジェシーが馬券圏内に入る可能性が高いから。

 推定1、2人気のどちらかが出走していなければ勝負レースに選んでシゲルシイタケから馬券をアツく買ったでしょうし、馬券が当たった可能性は高かったのでないでしょうか?

 今週の京都芝もニジンスキーの人気薄に注目ですが、人気馬の信頼度(人気ほど走れない馬かどうか)の見極めも重要ですね。

 また、父ニジンスキー系は昨年のJRAの芝レースで勝てなかったように、父系としては今のJRAの芝の適性が低い血統。

 しかし、マイナーな存在に追いやられて絶対数が少ないながらも、ニジンスキーをスパイス的に足された馬が続々と走る先週のような馬場が出現するのも今の芝馬場の特徴でもあります。

 特にダンスインザダークやスペシャルウィークのようにニジンスキーを持つサンデー系種牡馬は一時は「ポストサンデーサイレンス」として、名牝と交配された時期もあり高額取引馬も多数。G1レースで馬券になった牝馬も複数います。

 ニジンスキーの持続力を持つ馬が減っている今の時代だからこそ、ニジンスキーのオプションをこっそり持っている馬の爆発は馬券的な破壊力も高いのです。

 なお、日経新春杯でニジンスキーの血を持つ馬はミッキーロケットとトルークマクト…。個人的には他のレースで頑張ってみたいです(笑)。

 亀谷ホームページでは全出走馬の4代系統を無料で表示中。興味のある方は参照してみてください。

 愛知杯は、前走から昇級で出走する馬の期待値が高いレース。ディープインパクト、ハーツクライ産駒は昇級戦で単勝2桁オッズになってしまえば、シンプルに期待値が上がる種牡馬。

 ディープインパクト産駒は前走条件戦で当日単勝10-50倍の芝重賞出走馬は単勝回収率101%。複勝回収率120%。ハーツクライ産駒は単勝回収率119%。複勝回収率121%。

 メイズオブオナーはハーツクライ産駒の昇級戦。アンドリエッテはディープ産駒の昇級戦。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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