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スーパーフェザーはマカヒキになれるか/吉田竜作マル秘週報

  • 2018年01月17日(水) 18時00分


◆超高額馬を預かる身とすれば、期待より不安の方が先に立つ

 競馬の世界では、いろいろなタイプの馬に接することで、その都度得られる情報と経験を蓄積し、これから成長していくであろう優駿に、それを生かす。そうやってどの厩舎も歴史を積み重ね、その中で独自の“何か”と幸運をつかんだ厩舎がトップへと上り詰めていく。

 ただ、どれだけ高みに上ろうとも、頂上が見えることはない。全てに当てはまる最適解がないのが競馬の難しさ。マカヒキで天下を取ったはずの友道調教師ですら、今も悩みの真っただ中だ。

「もともと期待の大きい馬だからね。周りもそうだけど、自分もどうしてもマカヒキと比べてしまう」とトレーナーが口にするのが、若駒S(20日=京都芝内2000メートル)に出走予定のスーパーフェザー(牡=父ディープインパクト、母オーサムフェザー)だ。

 日本ダービー馬と比較されるほどの期待馬ながら、ここまでの道程は順風満帆ではなかった。2年前のセレクトセール1歳で2億6000万円で落札された「超高額馬」にありがちな“期待が先行する状況”に、関係者は相当やきもきさせられたようで…。

「非力というか、とにかく全体的に力強さがなくて…。デビュー前の追い切りでも、そう目立った時計は出なかった。正直なところ、(新馬戦は)半信半疑での出走だったんだ」と友道調教師は振り返る。

 確かに栗東ウッドで6ハロン85.9-12.2秒程度の時計は、出そうと思えば大半の馬が出せる程度のもの。超高額馬を預かる身とすれば、期待より不安の方が先に立つ。まして、そのデビュー戦(京都芝外1800メートル)は1番人気に支持されてしまったのだから、トレーナーの重圧はハンパではなかった。

 もっとも、ダービー馬と比較されるスーパーフェザーの素質もまたハンパではなかった。渋った馬場をモノともせずに、4コーナーでは外をブン回しながら、先に抜け出したレッドヴェイロンを捕らえてみせたのだ。

「期待以上のレースをしてくれた」とトレーナーもまずはひと安心といった口ぶりだったが、若駒Sをステップに大きく羽ばたいた大先輩ほどの完成度にはまだ至っておらず、どうしても「マカヒキと比べてしまうと…」という言葉が出てしまう。

 とはいえ、スーパーフェザーはゆっくりとではあるが、確実に階段を上がりつつある。

「稽古も新馬の前よりは動けているし、1週前もしっかりと追い切れた。放牧を挟んで馬も良くなっている」と語ったように、11日のウッドでは6ハロン81.7-12.7秒とタイムを一気に詰めてみせた。

「期待が大きい馬だけに、まだ物足りなさはあるし、緩さも残っているのが現状。ただ能力があるのは新馬の勝ち方を見て再確認できたからね。稽古より実戦に行っていいタイプのようだし、ここでもいいレースをしてくれると思っている」(友道調教師)

 新馬→若駒Sと、ここまでの蹄跡はマカヒキと同じだが、そこはもうベテランの域に達しているトレーナー。これまでのノウハウを元に、今後はこの馬の成長曲線に合ったレース選択、調教を施していくに違いない。

 友道厩舎にはワグネリアン(東スポ杯2歳Sで無傷のV3を達成)という超のつく目玉もいるが、果たしてスーパーフェザーはクラシックの舞台に、どのような力関係で立つことになるのか。ワグネリアンにとって最強の挑戦者? それとも…。それを見極めるためにも、若駒Sは見逃せない一戦となる。

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