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首都圏を襲った大雪が大井の開催を直撃、その時舞台裏では?!

  • 2018年01月29日(月) 18時01分
ギャロップ翼

▲ラインハートに騎乗したTCK女王盃を回顧、写真は初コンビを組んだ昨年のJBCレディスクラシック(撮影:高橋正和)


ちょうど1週間前の1月22日(月)に首都圏を襲った大雪。東京都心で20cm以上の積雪観測は4年ぶりのこと。ちょうど開催初日だった大井競馬は22日の途中から中止、23日は完全中止に。再開したのは24日の4レースからで、交流重賞・TCK女王盃も無事行われました。とは言え、中止の発表がなされるまでは、朝の調教、競馬開催に向けての準備をするのがジョッキーの使命。その時の舞台裏と、ラインハートに騎乗して3着となったTCK女王盃の回顧をお届けします。(取材・文:赤見千尋)

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。笹川翼騎手へ「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。【⇒質問フォームへ】


当初は中止というわけではなくて、返し馬をしたんですが…


――今年初の大井開催となった先週は雪の影響で中止が相次ぎました。現場はどんな雰囲気だったんですか?

笹川 月曜日はレースが進むごとにどんどん雪が降って来て、途中からは前がよく見えなくなってしまって。雪が馬場にも積もってしまって、馬が下駄を履く(蹄の中に雪や凍った砂がくっつき、下駄やハイヒールを履いたようになってしまうこと)ような感じになってしまいました。(中止になった)メインレースも返し馬をしたんですけど、さすがに無理でしょと。パドックも回れないから、馬場側にある広場みたいなところで乗ったりしましたし。ここまで雪が降ることはなかなかないですから、ちょっと混乱しましたね。

――次の日は完全に中止になりましたが、どんな経緯だったんですか?

笹川 朝、調教の時間に起きたんですけど、周りの方から「朝の調教では馬場使えないらしいよ」って聞いて。調教師にも確認して、調教はなしということになりました。ただ、当初レースは中止というわけではなくて、1レースは返し馬をしたんですよ。直線だけを見れば走れないこともないのかもしれないですけど、向正面とか内回りの3、4コーナーがガチガチで…。1500m戦で内回りだったし、これはもう無理だということになりました。

――3日目の水曜日は3レースまで中止、4レースからやっと開催が再開しましたね。

笹川 そうなんですよ。この日は馬場整備のために6時には調教を終わらせて欲しいということで、夜中の1時から調教を始めました。一番気温が低くなるのって日が昇る時間なので、夜中は凍ってないんですよね。かなり寒かったですけど…。

――調教も大変だったんですね。再開後の馬場状態はどう感じましたか?

笹川 レースにもよりますけど、基本内があまり伸びなかったかなと。けっこうタフな馬場状態で、いつもとは違って少し特殊な感じでした。

――そんな中行われたTCK女王盃では、ラインハートに騎乗して3着でした。

ギャロップ翼

▲TCK女王盃を制したのは戸崎圭太騎手騎乗のミッシングリンク(写真提供:TCK)


笹川 思っていたよりも流れに乗れたというか、乗ってしまう形になりました。それでも馬とのリズムが良かったので、4コーナーくらいでは「勝てるかもしれない」と。直線もよく伸びてくれたんですけど、最後は同じ脚色になってしまいましたね。ダートグレードで勝とうと思ったら、あそこからもうひと伸びすることが必要だと痛感しました。

――ここ2戦(クイーン賞/3着、東京シンデレラマイル/7着)の内容と比べると、とてもスムーズなレース運びに見えました。

笹川 そうですね。良かったと思います。現状大井の外回りの1800mというのはベストかなと。それに、前走で自分の競馬に徹しないと力を出せないということがわかったので、そういう競馬ができたことも良かったと思います。強い馬たちを相手に本当に頑張ってくれているし、次もいい競馬ができるよう頑張ります。

いつかはNARグランプリのフェアプレー賞を獲りたい


――続いてはTCK大賞についてお聞きします。昨年の活躍で、騎手技術賞とフェアプレー賞をダブル受賞しました。

笹川 とても嬉しいです。これも応援してくれたファンの皆さん、乗せてくれた関係者の方々、頑張ってくれた馬たちのお陰です。どちらの賞も嬉しいですけど、フェアプレー賞は獲りたいと思っていたのですごく嬉しかったですね。

――制裁が1つもなかったということですよね?

笹川 そう…だったと思います(笑)。なかったはずです。そこはけっこう意識していて、フェアプレーで乗ってこその競馬だと思っているので。ただ、そう考えていたとしても、周りもいることですし、制裁なしというのは言うほど簡単なことではないこともわかっています。だからこそ今回フェアプレー賞を受賞できて嬉しいですね。いつかはNARグランプリのフェアプレー賞を獲りたいです!

――そこは全国のトップジョッキーたちが目指しているところですよね。

笹川 でも毎年だいたい同じ方が受賞していますよね。本当にすごいことだと思います。フェアプレーを心がけることはもちろんですが、もっと勝ち星を挙げないと選ばれないので、これからも技術を磨いていきます。

――今年ここまで5勝を挙げています。リズムはいかがですか?

笹川 少しずつ良くなっている感じです。前回のインタビューでも言ったんですけど、なぜか毎年スロースタートなので(苦笑)。着順も大事なんですけど、内容が良くないと先々に繋がらないですし、馬とのコンタクト、リズムの部分は良くなってきていると思います。しっかりと結果を出せるように、今年も頑張ります!

※次回の掲載は2月12日(月)予定です

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1994年7月17日生、新潟県出身。2013年4月7日に米田英世厩舎(大井)からデビューすると初年度から43勝を挙げ、NARグランプリ優秀新人騎手賞を獲得。重賞勝利に勝島王冠(15年)、船橋記念(16年)、ハイセイコー記念(16年)。

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