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オークス向きのスケールの大きさを感じるシャドウディーヴァ

  • 2018年01月31日(水) 12時00分
≪3歳≫

●アイアムガンバレヨ(牡 美浦・奥平雅士 父キングカメハメハ、母アイアムカミノマゴ)
 2代母アイアムザウィナーはアメリカから輸入した外国産馬。フェアリーS(GIII・芝1200m)4着、クリスタルC(GIII・芝1200m)5着などの競走成績があり、繁殖成績も優秀。アイアムカミノマゴが阪神牝馬S(GII)を、アイアムアクトレスがユニコーンS(GIII)を勝ったほか、アイアムエンジェルがファルコンS(GIII)2着、アイアムツヨシが京王杯2歳S(GII)3着、アイアムアドーターが準OPまで出世した。本馬の母は前出のアイアムカミノマゴ。繁殖牝馬としてはすでにダノンフェイス(父キングカメハメハ/ジャパンダートダービー-Jpn1・5着)を出している。本馬はダノンフェイスの全弟。重賞クラスの活躍を期待したい。ダート向きのマイラー。

≪2歳≫

●アニエラ(牝 美浦・尾関知人 父Dubawi、母Royal Highness)
 母Royal Highnessはドイツ生まれのフランス調教馬で、3歳時にマルレ賞(仏G3・芝2400m)を勝ち、ヴェルメイユ賞(仏G1・芝2400m)で2着となった。アメリカへ移籍後、ビヴァリーD.S(米G1・芝9.5f)を勝った。母の父Monsunは独リーディングサイアーに3回輝いた名種牡馬で、産駒はドイツ国内にとどまらずイギリス、フランス、イタリア、オーストラリア、アメリカでG1を制覇。ここ20年ほどの間に世界の血統シーンのなかで存在感を増してきたドイツ血統の中心的存在といっていいだろう。スタミナタイプではあるものの堅い馬場にも適応し、日本では最優秀2歳牝馬・3歳牝馬に輝いたソウルスターリングの母の父として知られている。父Dubawiはわずか1世代を残して急逝したDubai Millenniumの代表産駒で、Postponed(15年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS-英G1などG1を4勝)、マクフィ(10年英2000ギニー-G1、10年ジャックルマロワ賞-仏G1)をはじめ多くのG1ホースを誕生させている。15年にはフランスでリーディングサイアーとなった。本馬の半兄Free Port Lux(父Oasis Dream)はオカール賞(仏G2・芝2200m)、プランスドランジュ(仏G3・芝2000m)の勝ち馬。父がスピードタイプでありながら中距離をこなしたので、母Royal Highnessが強力なスタミナを伝えていることが分かる。本馬は2000m以上で本領を発揮するはずだ。洋芝ならなおいい。

●シャドウディーヴァ(牝 美浦・斎藤誠 父ハーツクライ、母ダイヤモンドディーバ)
 母ダイヤモンドディーバはキャッシュコール招待S(米G2・芝8f)、ウィルシャーH(米G3・芝8f)の勝ち馬。2代母Viviannaは「Indian Ridge×El Gran Senor×Auction Ring」というスピードタイプ。母の父Dansiliはイギリスに繋養されている種牡馬でありながら堅い馬場を得意としており、本邦輸入種牡馬ハービンジャーの父でもある。総体的に見ると日本適性の高そうな繁殖牝馬だ。半姉ハウメア(父キングカメハメハ)は現在準OPに在籍中で、いずれは重賞戦線に加わってくる素質馬。父がハーツクライに替わった本馬は、配合的な完成度では姉に一歩譲るものの、オークス向きのスケールの大きさを感じる。気性の問題がなければ楽しみ。

●リッフェルゼー(牝 栗東・今野貞一 父ハーツクライ、母メイデイローズ)
 母メイデイローズはサンタイサベルS(米G3・ダ8.5f)など重賞2勝。母の父Rockport Harborは11歳の若さで死亡したため産駒数は多くないが、日本に輸入されたラインアンジュが芝短距離で準OPまで出世するなど悪くない成績を残した。その父Unbridled's Songは17年の米リーディングサイアーで、母方に入って優れた影響力を発揮している。本馬の父はハーツクライ。母方にUnbridled's Songを持つ同産駒にはスワーヴリチャード(17年アルゼンチン共和国杯-GII、17年共同通信杯-GIII)、ナスノシンフォニー(17年ホープフルS-GI・5着)、アダムバローズ(17年若葉S-OP)、カレンケカリーナ(OP)などが出ており成功している。また、母方にMr.ProspectorとDanzigを併せ持つハーツクライ産駒も成功しており、ワンアンドオンリー(14年日本ダービー-GI)、ヌーヴォレコルト(14年オークス-GI)などの大物が出ている。芝向きの中距離タイプ。

●マイネルメーア(牡 栗東・西園正都 父ゴールドアリュール、母パシフィックベル)
 メジロシーゴー(父ワイルドラッシュ/3勝)、メジロチャンプ(父メジロライアン/3勝)、メガポリゴン(父ダイワメジャー/現2勝)の半弟。母パシフィックベルはアフリートを父に持つパワー型のスピード配合なので、父ゴールドアリュールといかにも合いそうだ。本馬はNureyev 3×3。ゴールドアリュールとNureyevは相性が良く、同じ3×3を持つ配合からシルクフォーチュン(12年根岸S-GIII、11年プロキオンS-GIII、12年カペラS-GIII)が出ている。母は近い世代にMr.Prospector、Northern Dancer、Shoot a Lineを併せ持っているので、ダート向きの名種牡馬サンダーガルチ(米二冠馬でバトルラインの半兄)と配合構成がよく似ている。「ゴールドアリュール×サンダーガルチ」の組み合わせからサンライズノヴァ(17年ユニコーンS-GIII、18年根岸S-GIII・2着)が出ているので配合的に楽しみが大きい。ダート向きのマイラー。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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