クラシック挑戦の試行を経てオープン初勝利の好機/洛陽ステークス
◆毎日杯ではアルアインの上がりを1秒0も上回った実績
R.ムーア騎乗もあって人気の中心だが、4歳サトノアーサー(父ディープインパクト)のオープン初勝利濃厚と思える。
3歳の昨年は、衆目一致の素質馬だから当然のようにクラシックに挑戦したが、日本ダービーは10着。2400mの神戸新聞杯を3着して挑戦した菊花賞は11着。高い総合力を秘めるからそう差はなかったが、好走は難しかった。弱いからではない。陣営も不安視していた通りやっぱり長距離は合わなかったのである。別に失敗ではない。試行もせずに距離を決めるほど、馬にとってかわいそうなことはない。ダンチヒ系の驚異の広がりも、フォーティナイナー→エンドスウィープの大きな発展も、固定観念にとらわれない挑戦からの大成功だった。
クラシックに挑戦して改めて方針が決まったのは、同オーナー、同厩舎のサトノアラジン(菊花賞6着→のちに安田記念制覇)に似たところもあるが、挑戦の試行があっての古馬になっての方向決定である。
サトノアーサーは、2000m以下は【2-3-0-0】となり、2000mを超える距離は【0-0-1-2】。初の1600mを1分33秒4(上がり33秒7)で快走して、今回はマイルにつづけて出走することになった。父ディープインパクトは万能に近いが、母キングスローズは、マイル戦を中心に1000m〜2000mで好走し、NZ,豪で計8勝してNZの3歳牝馬チャンピオンに輝いている。その父リダウツチョイス(父デインヒル)は、GI4勝を含め豪での全5勝が1600m以下だった。祖母の父はヌレイエフ。
3歳春の毎日杯1800mをアルアイン(そのあと皐月賞制覇)と0秒1差2着だったが、上がり33秒3は、アルアインの上がり34秒3を1秒も上回っていたのが特注点。牝系ファミリーの特徴は、パワー兼備のスピード系なので、これからはその真価をディープインパクト産駒としてフルに発揮して成長したい。
人気なので、ムーンクエイク、グァンチャーレを相手本線に絞って、3連単にする。