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迫力とスケールの違いを信頼/共同通信杯

  • 2018年02月10日(土) 18時00分


◆トキノミノルの記念レースらしい勝ち馬の誕生に期待

 今年で52回目を数えるが、「トキノミノル記念」は第3回からの名称なので、今年が節目の「50年目」に相当する。10戦10勝のパーフェクトな成績(デビュー戦の名前はパーフェクト)だったトキノミノルの記念レースらしい勝ち馬の誕生に期待したい。

 まだ、2月初旬。最初の皐月賞まで2カ月あるが、近年は「共同通信杯→皐月賞」の日程で快走する馬が珍しくない。もちろん、5月末の日本ダービーを視野に入れてのローテーションである。かつてはまずなかった日程の組み方だが、「2012年ゴールドシップ、14年イスラボニータ、16年ディーマジェスティ」。なんと最近6年間で3頭が「共同通信杯1着→皐月賞1着」を成功させている。

 2008年、09年、13年、15年は「共同通信杯1着→皐月賞直行」の該当馬はないが、10年ハンソデバンドの本番皐月賞18着、11年ナカヤマナイトの本番5着を加えると、過去10年、共同通信杯を勝って皐月賞に直行した馬の成績は【3-0-0-3】となる。

 ふつう、わずか10回の結果をデータとはいわないが、過去10年というトリックのような表現が許されるなら、ここを勝った馬が「皐月賞に直行」のローテーションを組むとき、軽視しない方がいい。

 11月の「京都2歳S」を迫力の差し脚で勝ったグレイル(父ハーツクライ)のスケールに注目。このとき2着のタイムフライヤー(父ハーツクライ)はすでに3戦【2-1-0-0】の成績だったので断然人気であり、直線「11秒3-11秒7」に向いて抜け出したときは、確勝態勢と思えた。

 ところが、直後でマークしていた新馬勝ち1戦だけのグレイルがねじ伏せるように差したのである。切れとか、一瞬の鋭さとかではなく、迫力とスケールの違いと映った。

 敗れたタイムフライヤーの松田国英調教師は素質上位を信じていただけに、悲嘆の「大きなショックを受けた」ことが伝えられた。でも、タイムフライヤーに対する大きな期待が過信だったわけではないことは、12月のGI「ホープフルS」で実証された。

 タイムフライヤーは少しレース運びを変えて追い込み策をとり、素晴らしい追い込みでGI馬となっている。そのタイムフライヤーに勝ったグレイルが、決して展開や馬場ではなく、印象通りのスケールの違いで勝ったと判断するなら、ここは断然の人気だけに買い方は難しいが、信頼していいだろう。新馬勝ちの東京に戻って見直したいブラゾンダムール(父ディープインパクト)と、力感あふれる素晴らしい動きに変わったアメリカンワールド(父キトゥンズジョイ)が相手本線。穴馬は、大敗後だがトランポリンの上を走っているような軽快なバネを見せたコスモイグナーツ(父エイシンフラッシュ)。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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