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フェブラリーSで馬券的に避けたい組み合わせ

  • 2018年02月16日(金) 18時00分


◆ベテランに余計な心配は無用かもしれない

 フェブラリーSは前走GI(Jpn1含む)か東海Sで好走してきた馬が強く、穴っぽい馬が食い込む余地が少ない。根岸S組も好走は可能だが、母数が多いので率の面では不利になっている。

 もうひとつ傾向として若い馬が強いということも挙げられる。6歳以上馬だけの組み合わせというのは馬券的に避けておきたいというのが個人的な見解だ。

 連覇を狙うゴールドドリームはぶっつけでの参戦だが、状態面で大きな不安はなさそう。チャンピオンズカップの内容はかなり強いものだし、いまのところ地方のダートより中央のほうが向きそうなので、ここはモノにしておきたい一戦だ。もちろん鞍上も心強い。

 人気を分けそうなのがテイエムジンソク。能力の絶対値は高い馬なので、あとは芝スタートとコーナー2つの競馬に対応できるかどうか。古川吉洋騎手がこのコース通算[0-0-0-21]、東京ダート未勝利(東京ダート通算[0-1-0-51])というのも引っかからないではないが、過去に乗っていた馬とは人気のレベルが違うし、ベテランに余計な心配は無用かもしれない。

 サンライズノヴァは4歳馬という点が買われてかけっこう人気になりそう。同じコースのユニコーンSが好内容だったせいもあるだろう。将来性のある馬で能力もありそうだが、あとはオッズとのバランス。また今回は勝ち切るところまでは微妙なようにも思う。

 そのサンライズノヴァを前走で抑えたノンコノユメは、内田騎手とのコンビが合っているように感じた。諦めずに追ってきてくれる騎手で結果を出したことで、馬のメンタル面が変わってきていれば今回も良いところがありそう。あとは脚質的に展開待ちなので、レースの流れ次第。

 ケイティブレイブはこのレースで成功例の多い川崎記念からのローテで、しかも勝ってきた立場。年齢もプラス材料だ。昨年のフェブラリーSが6着だし芝スタートや速い時計での決着に対応できるかは微妙なところだが、昨年とは勢いが違う面もある。前走で意思のはっきりした競馬をして結果を出したことを、ここにつなげてほしい。

 川崎記念組からはアウォーディーとサウンドトゥルーのベテラン組も出走。アウォーディーはいままで試さなかった条件なので、コース適性がどうか……いつもより速い前半の流れに付いていったら馬のやる気も喚起されたという形に期待するしかない。

 サウンドトゥルーは前走で全く位置を取れなかった点が心配。もちろん後ろから行く馬なのだが、大野騎手はそれまでコースごとに取れるだけの位置は取ろうとしていた。年齢的にもややパフォーマンスが落ちているかもしれない。

 年齢については根岸S取り消し後の一戦となるベストウォーリアも同様で、コース相性抜群のルメール騎手がどこまでもってこれるか。

 高齢馬を狙うならいっそこのレースの好走歴があるインカンテーション。逆に履歴は無視して年齢からロンドンタウンに目をつける手もあるだろう。しかし両馬とも重いシルシを打つのは難しく、つけても△くらいが妥当かと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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