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【廣崎利洋オーナー(前編)】『“あのときひっくり返った馬”運命的な出会い』/ネヴァブションのドラマ・第二章――3世代6頭に託された夢

  • 2018年03月08日(木) 18時02分
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▲ストレイトガールやレッツゴードンキを所有する廣崎利洋オーナー、亡きネヴァブションへの思いを明かす


多くのファンに愛されたネヴァブションが、一昨年の冬、突然天国へと旅立った。残された産駒は3世代6頭。奇跡ともいえるめぐり合わせで再び動き始めたネヴァブションのドラマは、2018年、産駒のデビューという大きな局面を迎えようとしています。先週の青木孝文調教師のインタビューに続き、今週は廣崎オーナーのインタビュー(3/8前編、3/9後編)をお届けします。ストレイトガールやレッツゴードンキを所有し、いまや数々のGIタイトルを手にしている廣崎オーナー。その馬主人生の礎となった存在こそが、ネヴァブションでした。(取材・文=不破由妃子)


「馬名を決めたときのことは、今でも鮮明に覚えてます」


──今日はお忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます。この度、青木調教師への取材をきっかけに、青木厩舎に入厩予定のネヴァブション産駒を追いかけていこうという企画が立ち上がりまして。

廣崎 それはありがとうございます。ブション自身はね、2016年の11月に死んでしまって。腎結石だったかな。牧場の方から調子が悪いという話は聞いていたんだけど、まさか死んでしまうとは思わなかった。ショックでした。それでも3世代で6頭の子供たちを残してくれてね。

──そのうち4頭が青木厩舎に入るそうですね。

廣崎 はい。彼は(持ち乗り)厩務員として、ずーっとネヴァブションを担当してくれていたから。「頼むね」と言ったら、本当にうれしそうな顔をしてね。そもそも、彼を改めて僕に紹介してくれたのは英さん(藤原英昭調教師、廣崎オーナーのストレイトガールらを管理)なんです。

 英さんは非常に親分肌でね。後輩の面倒もよくみる男なんですが、そんな彼がある日、「青木という調教師がいまして…。ネヴァブションをやっていた男です」と。それで僕も「あっ!」と思い出して。ブションの子供を預かりたいということだったんだけど、初年度産駒はもう預託先が決まっていてね。

──中内田厩舎のアスクヴション(牡3)ですね。

廣崎 そうそう。だから、青木さんには次の年に改めて僕の牧場にきてもらって、そこで2番目の女の子を見てもらった。それ以降、ネヴァブションの仔はほぼ青木さん。

──青木先生いわく、「ネヴァブションは僕の人生を変えてくれた馬」だと。だから、オーナーの計らいには涙が出るとおっしゃっていました。

廣崎 あの馬は青木さんと一緒にGIIを3つも獲ったんだからねぇ。本当に可愛がってくれて、いつだったか、涙を流している姿も見たことがある。彼はね、いい意味で厚かましいというか、ネヴァブションは自分のものだと思ってるから(笑)。でもそういう気持ちがね、僕としては本当にうれしいんですよ。僕だって、あの馬に対する思いは青木さんと同じだから。

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