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豪華メンバーが揃った今年の弥生賞

  • 2018年03月02日(金) 18時00分


◆朝日杯好走→弥生賞組は勝ちきれない面もある

 弥生賞は豪華メンバーだが、10頭立てでそのうち何頭かは脈のなさそうな馬。有力馬どうしの間でしっかり序列をつけたフォーメーションを組む必要がありそうだ。

 ダノンプレミアムはここまで3走の内容は文句なし。距離も本質的にはもつはずだが、マイル2回のあとの距離延長で、起伏のあるラップになった場合の対応力は問題となる。また朝日杯好走→弥生賞と使われる馬は崩れない一方で勝ちきれない面もある。敢えての2着付けという手もあるかもしれない。

 ワグネリアンは前走の時計・着差を考えるとここでももちろん勝ち負け。2400mへの適性は後々考えなくてはならないが、2000mは問題ないだろう。同じディープインパクト産駒でも、中距離でタメてハジける予感はこちらのほうが勝る。

 オブセッションの前走は着差もさることながら、上がり2位馬との差も大きかった。展開次第ではあっさり差しきるシーンも。ただ500万組は、派手にちぎってきた馬がここで案外ということもあるので、その点は意識しておきたい。

 ジャンダルムは展開次第のように思える。じっくり待ってよーいドンの形になるとディープ軍団にやられるはず。前走の敗戦に懲りずに自分で競馬を動かしていきたい。今回は頭数も頭数だし何頭か弱い馬もいるので、初手の位置も取りやすいはずだ。

 リビーリングはこのメンバーに入るとやや格落ちに見えるが、穴馬の要素は持っている。父ヴィクトワールピサもこのレースの勝ち馬だが、それ以外にもネオユニヴァース産駒は弥生賞と相性がよかった。前走は500万2着でしかも上がり順位も4位止まりなのだが、過去には似たパターンから複穴がいくつか出ている。簡単に見捨てずに2,3着の可能性は追求したい。

 サンリヴァルのような前走強い相手に4〜5着というタイプも本来弥生賞の馬券面では面白いのだが、今年は相手が揃いすぎたか。それでも前走は道中前にいて唯一踏みとどまった馬だし、まだ見限れない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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