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名牝ツーデイズノーチスの息子ザスリーサーティ

  • 2018年03月14日(水) 12時00分
≪3歳≫

●アイムワン(牡 栗東・矢作芳人 父オルフェーヴル、母ボストンタイム)
 金鯱賞(GII)2着、中日新聞杯(GIII)2着などの成績があるドリームサンデーの半弟。父はタイキシャトルからオルフェーヴルに替わった。3代母ハギノトップレディは桜花賞、エリザベス女王杯など4つの重賞を制した名牝で、その半弟ハギノカムイオーは宝塚記念の勝ち馬。2代母ドリームドリームの半姉に安田記念(GI)とスプリンターズS(GI)を勝ったダイイチルビーがいる。いわゆる“華麗なる一族”と称される名門ファミリーに属しているものの、ここ10年以上、重賞勝ち馬が出ていない。「オルフェーヴル×ブライアンズタイム」という組み合わせだけを見ればダート1800mがベストという印象だが、この牝系は芝向きの特長を伝えるだけに、芝・ダートどちらも行けるタイプだろう。

●ザスリーサーティ(牡 美浦・斎藤誠 父ステイゴールド、母ツーデイズノーチス)
 母ツーデイズノーチスはアネモネS(OP)の勝ち馬。繁殖牝馬としてはきわめて優秀で、初子のワンスインナムーン(父アドマイヤムーン)は京都牝馬S(GIII)2着、スプリンターズS(GI)3着。2番子のディバインコード(父マツリダゴッホ)は京王杯2歳S(GII)3着、アーリントンC(GIII)3着。いずれも重賞勝ちはないもののトップクラスで差のない競馬をしている。本馬は3番子。父はステイゴールドに替わった。2代母ユニバースはオセアニアの歴史的名馬ボーザムの半妹にあたり、近親にBalmerino、Surroundという、これまた南半球が生んだ歴史的名馬がいる良血。母方にダンシングブレーヴを持つステイゴールド産駒にはオーシャンブルー(12年金鯱賞-GII、14年中山金杯-GIII)、サンライズマックス(08年エプソムC-GIIIなど重賞3勝)などが出ており悪くない。芝向きの中距離タイプ。

●スナークタチヤマ(牡 栗東・川村禎彦 父ゴールドアリュール、母スナークヒロイン)
 母スナークヒロインは現役時代にダートで2勝。その全兄に京王杯スプリングC(GII)で2着となったシンボリエスケープ、準OPまで出世したシンボリアニマートがいる。牝系は遠くNella da Gubbio(10戦全勝のドイツの女傑Nereideの母)やCatnip(大種牡馬Nearcoの2代母)にさかのぼる名門。「ゴールドアリュール×サクラバクシンオー」という組み合わせはトップカミング(10年日経新春杯-GII・2着)、スターバリオン(OP)、メモリアルイヤー(OP)などが出ているニックス。父ゴールドアリュールはエスポワールシチー、スマートファルコン、コパノリッキーなどを出したダート向きの種牡馬だが、母の父にサクラバクシンオーを持つ配合はダートだけでなく芝でも走れるのが特長。本馬は芝向きの中距離タイプだろう。

●ポプラ(牝 栗東・角居勝彦 父Frankel、母ハーフムーン2)
 父Frankelは英愛首位種牡馬9回の大種牡馬Galileoの最高傑作で、現役時代はイギリスのマイル路線を中心に走って14戦全勝(G1は10勝)の成績を残した。ワールドサラブレッドランキングでは史上最高の「140」というレーティングを獲得している。初年度産駒からソウルスターリング(17年オークス-GI、16年阪神ジュベナイルフィリーズ-GI)、Cracksman(17年英チャンピオンS-G1)などを出し、種牡馬としても好スタートを切った。母ハーフムーン2は未勝利馬だが、2代母Quarter MoonはモイグレアスタッドS(愛G1・芝7f)の勝ち馬で、英・愛オークス(G1)と愛1000ギニー(G1)でいずれも2着となった活躍馬。本馬はSadler's Wells 3×3、デインヒル3×3というきわめて大胆な配合。競走馬として仮に走らなかったとしても繁殖牝馬としてはおもしろい。芝・ダート兼用のマイラー。

●レッドランサー(牡 栗東・中内田充正 父ロードカナロア、母ブランシェール)
 3代母Disputeはダート向きの名種牡馬アジュディケーティングの全妹で、現役時代にアメリカで走り、ダート中距離のG1を4勝した。パワーを帯びたスピードを伝えるファミリーから誕生した母ブランシェールは、それとは対照的な芝中距離向きのディープインパクトを父に持ちながら、母方の適性が勝ってダート短距離がベストとなった。これにロードカナロアをつけて誕生したのが本馬。パワー型のファミリーとはいえ、「ロードカナロア×ディープインパクト」という芝向きの種牡馬を掛け合わせているので、芝もこなせるタイプに出るのではないかと思われる。「カナロア×ディープ」の組み合わせからは春菜賞(3歳500万下)を勝ちフィリーズレビュー(GII)で6着となったアルモニカが出ており悪くない。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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