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今は“紙”ではなくインターネットの時代ですが、それでも紙で残しておくことは重要です!

  • 2018年03月17日(土) 12時00分


◆もし、netkeiba.comが何かの理由で閉鎖されたら!?

 みなさん、大変長らくお待たせ致しました。拙著「競馬と鉄道〜あの“競馬場駅”はこうしてできた」が、来月16日、交通新聞社から刊行されます。定価は800円+税。もちろん、発売記念のプレゼントはどこかで行われるはずですが、お手頃価格ですので、ぜひお買い求めの上、ご笑覧ください(ちなみに、すでに通販サイトでは予約受付中です!)。

 なんて、大胆にも(そしてチャッカリ)本の宣伝をしちゃいましたが、なにせ売れるかどうかが心配なもので…。

 去年、東京競馬場の競馬博物館で「競馬と鉄道展」とそれにちなんだトークショーを開催したところ、おかげさまでご好評をいただきました。そこではご紹介しきれなかったことが多々あったので、それらをできる限り詰め込んだつもり。自分で言うのもおこがましいですが、読み応えを感じていただけるものになるよう、奮闘努力した次第です。

 執筆にあたって心がけたのは、のちのちに史料としても活用可能な内容にすること。拙著に間違いが全くないとは言い切れませんが、そこは頑張った部分です。

 それはさておき、今は“紙”ではなくインターネットの時代になっちゃいました。が、やっぱり紙で残しておくことは重要です。

 こんな例え話をすると、当サイトの主宰者に怒られちゃうかもしれませんが、もしこのnetkeiba.comが何かの理由で閉鎖されたら、これまでの膨大なインタビューやコラムの数々が読めなくなってしまう可能性があります。くしくも、福永祐一騎手の「祐言実行」は、今週13日に更新されたものが最終回になるとのこと。あれほどの分量と内容のものが、のちの時代に永く残されるかどうかわからない、なんていうことがあってはいけないでしょう?

 インターネットの情報を保存する図書館、“webアーカイブス”みたいなシステムができればいいんでしょうが、なかなかそう簡単には作れないはず。でも、“紙”に記したものを図書館で末永く保存して、誰でも簡単に見られるようにするシステムは、いまだに役に立っています。かくいう私も、今回の本を書くにあたって、国会図書館をはじめ各地の図書館には何度も足を運びました。

 今は、“紙”の劣化を想定して、古い本や資料を複写、データ化する“デジタルアーカイブス”という保存・公開方法もあります。ということは、ネット上の情報はこの中に残せばいいのではないか、とも思います。

 私は、ハッキリ言って“紙”の時代に育った人間なので、そのへんのところは今イチ詳しくありません。「それだったら、もうやってるよ」という話を書いちゃったのならゴメンナサイ。でも、今は当たり前にインターネットで見られている貴重な読み物や正確な資料をきちんと整理して半永久的に保存、公開していくことはとても大事です。その方面に精通している方々の取り組みに期待します!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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