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高松宮記念は近走成績や馬格、枠順で絞り込みたい

  • 2018年03月24日(土) 20時00分


 おそらく……いや、ほぼ間違いなく私だけしか気付いていないと思うのですが、明日3月25日のWIN5には史上初の記録がかかっています。現在のところ、WIN5の配当が一千万円を超えたのは2017年12月24日が最後。単勝オッズ20倍以上の伏兵が2勝した前回3月18日も482万190円にとどまり、「一千万円未満で決着した回」の連続記録が14まで伸びました。これまでの最高記録である2016年10月10日から2017年1月5日の14回連続に、とうとう肩を並べてしまったのです。過去379回のうち98回は一千万円以上の配当か的中なしで決まっていますから、確率通りならば概ね4回に1回程度はこのくらいの波乱が起きていい計算。なかなか珍しい事態と言えるでしょう。

 そんな明日3月25日のWIN5は総出走頭数が64頭、総組み合わせ数が28万5120通り(土曜16時現在)。重賞の2鞍こそ“フルゲート”となりましたが、1〜3レース目がいずれも11頭立て以下にとどまったこともあり、総組み合わせ数はそれほど多くありません。また、どのレースもそれなりに信頼できそうな人気馬がいる印象で、波乱の決着が続く可能性は低いはず。よほどのことがない限り、“15回連続”の新記録が生まれると思います。

◆近年のマーチSは前走で先行していた馬が優勢

 1レース目は4歳以上1600万下の美浦S(中山10R)。実績上位、かつ4歳のインヘリットデールとレッドローゼスが注目を集めそうです。

 2レース目は4歳以上1000万下の熊野特別(中京10R)。前走で2着となったレッドイグニスらが上位人気グループを形成するでしょう。

 3レース目は4歳以上オープンの六甲S(阪神11R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 4レース目は4歳以上GIII、ハンデキャップ競走のマーチS(中山11R)。土曜16時の時点ではハイランドピークの人気が抜けており、センチュリオンが続いていました。

 5レース目は4歳以上GIの高松宮記念(中京11R)。こちらは土曜16時の時点だとレッドファルクスが人気の中心で、ファインニードル、レッツゴードンキが続いています。

[伊吹式WIN5ランキング 2018年03月25日版]

1位 阪神11R 4.ロジクライ
2位 中山11R 13.ハイランドピーク
3位 中山10R 8.サーブルオール
4位 中京11R 9.ファインニードル
5位 中京10R 9.アインザッツ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 中京10R 5.メイショウミツボシ
7位 中京10R 8.ニシノアモーレ
8位 中京11R 1.セイウンコウセイ
9位 中山10R 7.レッドローゼス
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 中山11R 8.センチュリオン
11位 阪神11R 1.トラスト
12位 中京10R 3.レッドイグニス
13位 中京11R 7.ナックビーナス
14位 中山10R 1.インヘリットデール
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 中山11R 7.ディアデルレイ
16位 阪神11R 9.ボールライトニング
17位 中京10R 7.イモータル
18位 中京10R 6.ブラックジェイド
19位 中京11R 8.レッツゴードンキ
20位 中京11R 3.ブリザード
21位 中京11R 6.レッドファルクス
22位 中山10R 6.スティッフェリオ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 中山10R 2.ドレッドノータス
24位 中山11R 10.コスモカナディアン
25位 中山11R 12.アルタイル
26位 阪神11R 10.グァンチャーレ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目の高松宮記念(中京11R)は、前年のスプリンターズSやそれ以降のレースにおける実績を重視したい一戦。「“前年10月以降、かつJRA、かつ重賞のレース”において連対経験のない国内調教馬」は2014年以降[0-0-0-37]です。また「出走数が11戦以上、かつ前走の着順が3着以下だった馬」は2014年以降[0-0-1-43]、「前走の馬体重が480kg未満だった馬」は2014年以降[0-0-2-22]、「馬番が10〜18番だった馬」は2014年以降[0-2-1-33]。前走で連対を果たせなかった馬、馬格がない馬、外寄りの枠に入ってしまった馬はいずれも強調できません。今年の枠順やメンバー構成なら、セイウンコウセイ、ファインニードルあたりを高く評価すべきでしょう。

 4レース目のマーチS(中山11R)は脚質がポイント。「前走の4コーナー通過順が5番手以下だった馬」は2014年以降[0-2-1-32]と苦戦していました。また「前走のレースが“フェブラリーS”だった馬」を除くと、「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.8秒以上だった馬」は2014年以降[0-0-0-27]。大敗からの一変は期待しない方が良いと思います。こうした傾向を考えると、センチュリオンやハイランドピークを無理に嫌う必要はなさそうです。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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