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ラッキーライラックを猛追する存在は!?桜花賞有力馬の追い切り詳報!

  • 2018年04月04日(水) 18時00分


実績で劣るあの馬が、馬体も動きも目立つ存在に


 今週はいよいよ桜花賞。netkeiba.comの予想単勝オッズではラッキーライラックが抜けた存在となっています。よって、この馬の最終追い切りに関してはトレセンニュースで取り上げさせていただきました。ニュースにも少し記載しましたが、ポイントは向正面。ここでの仕草で、あらためてこの馬の強さを感じる追い切りでした。

 この主役を猛追すべき存在はどの馬か。馬券を組み立てる上でもこれが重要になってきますが、個人的には抽選組の中に一発魅せてくれそうな馬がいるような気がします(編集部注:モルトアレグロが回避予定となりましたため、フィニフティ、スカーレットカラー、トーセンブレスは抽選なしで桜花賞に出走できる見込みとなりました)。でも、結局は阪神JF、チューリップ賞と同じ結果、なんてことになりやすいのが、過去の桜花賞に通じるところでもあります(笑)。

【桜花賞/リリーノーブル】

 普段の坂路馬場での調教を微妙に変えてきた今回。これにより「上に向かっていた力が前へ向くようになった分、同じ力で走ってもストライドが伸びて、楽に速く走れるようになっています」とは調教に跨る仲田雅興調教助手。私が坂路で直接走る姿を見れるのは火曜日しかありませんが、3日もこの言葉が納得できる走りを見せています。

 最終追い切りをどんな調整にしてくるか注目していましたが、川田将雅騎手が跨って単走。CWを2コーナーから入場しての追い切り。前半はゆっくり走らせたため、少しだけ行きたがっているようにも見えました。ただ、その影響がなかったと思ったのは最後の伸び。最後の直線はなかなか手前を替えませんでしたが、替えてからのストライドは豪快。前走よりも状態はかなり上がっていると思えるだけに、あとはいろんな状況がこの馬に向いてくれるかどうかだけ。

リリーノーブル(4月4日撮影) style=

前走よりも状態はかなり上がっているリリーノーブル(4月4日撮影)


【桜花賞/マウレア】

 最終追い切りは5日に行うようで、4日は角馬場からCWをキャンターで1周半という内容。1週前追い切りはCWでヤングマンパワーとの併せ馬。滞在効果を感じさせてくれる素晴らしい動きでした。

 ただ、今週になって気になるのが馬体。馬場へ入った時の率直な印象が腹回りが寂しいというもの。前走で440キロを切る馬体重になっていましたが、現在もそのくらいなのかなといった馬体に映ります。牝馬のことですから、馬体が減っていても勝負根性で走ってしまう馬はたくさんいます。2014年2着のレッドリヴェールがまさにそれ。あとはこの体で動けるのかどうか、最終追い切りでしっかり確認したいと思います。

マウレア(4月4日撮影) style=

マウレアはこの体で動けるのかどうか(4月4日撮影)


【桜花賞/フィニフティ】

 冒頭に記した抽選組。新馬勝ちした後、東京競馬場まで遠征したクイーンCが2着。この時点でも目立つ存在ではありましたが、前走後、放牧へ出されて、今回の帰厩時がすごく目立つ馬体と動きになってきました。

 それを実感したのが先週のCW。福永祐一騎手が跨っていましたが、ダノンサンシャインを大きく追走して先着。このフットワークが力強くて、3歳牝馬とは思えないパワーを感じました。そして今週は3日の坂路でのキャンターを見て、あらためて逞しさを感じる動き。最終追い切りは単走だったこともあり、見た目の派手さはありませんが、この馬の奥行の深さは出走叶えば、と思いたくなります。

フィニフティ(4月4日撮影) style=

あらためて逞しさを感じる動きを見せたフィニフティ(4月4日撮影)


【阪神牝馬S/リスグラシュー】

 前走後は放牧を挟んで、3月22日にノーザンFしがらきから帰厩。在厩日数が少ないこともあり、追い切り本数が少なくて、なかなか高い評価ができない馬ではありますが、ある意味、前走で休み明け好走のリズムを確立させた感があります。ちなみに前走時の最終追い切りは4F時計は速いものの、4F目が最速でなかったことを評価下げの理由としました。

 そして今回。坂路での4F時計は前走時より遅くなりましたが、4F目が最速になるラップを踏んでいます。この内容を見て、評価しないわけにはいきませんし、今の時計の速い阪神芝はこの馬向きであることは間違いありません。

リスグラシュー(4月3日撮影) style=

今の時計の速い阪神芝はリスグラシュー向き(4月3日撮影)


【阪神牝馬S/アドマイヤリード】

 昨年はここで2着した後、ヴィクトリアMを優勝。このローテーションは間違いなくプラスだと思いますし、調教量は十分すぎるくらいに積んでいます。だからこそ、最終追い切りは自己ベストを更新する坂路4F50.3秒と素晴らしい時計が出たような気がします。

 毎日、坂路で時計になっているように、小柄な馬にも関わらず、パワフルさが昨年以上という状況。坂路を駆け上がってくる姿を見ていると、とても420キロ台とは思えない逞しさがあります。状態に関しては文句ないと思いますが、この動きと過去実績から、時計の速い馬場よりもパワーの必要な馬場の方が向くタイプであることは確か。週末の天気次第ではありますが、先週のような芝だと苦戦すると思います。

アドマイヤリード(4月3日撮影) style=

アドマイヤリードは先週のような芝だと苦戦しそう(4月3日撮影)


◆次走要注意

・3/31 3歳未勝利【メイショウキョウジ】(6人4着)

 メイショウカドマツの全きょうだいになりますが、既走馬相手の未勝利戦にも関わらず、メンバー最速上がりをマーク。兄は逃げてこそのタイプでしたが、こちらは脚質がガラッと変わった印象。センスの良さも感じますし、次走はあっさりと勝ち上がってくれるはず。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りCWでラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・桜花賞【スカーレットカラー】
 こちらも抽選組。先週のCWでの動きが素晴らしかったことはもちろん、最終追い切りでも緩めることなく、きっちりとやってきた印象。以前は馬体が心配なタイプでしたが、4日の追い切りを見ていても、それが全く気にならない体つき。忘れな草賞へ回ることになれば、それはそれで楽しみが広がります。

スカーレットカラー(写真手前・4月4日撮影) style=

最終追い切りでも緩めることなく、きっちりとやってきたスカーレットカラー(写真手前・4月4日撮影)



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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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