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前哨戦と本番の違い、それがあるから簡単ではない

  • 2018年04月07日(土) 12時00分


◆どんなレースになるかを頭に描くのが先決

 この5年、1番人気で桜花賞馬になった唯一の馬ハープスターは、追い込み馬だった。18頭立ての阪神JFは決め手鋭く追い込むもハナ差届かず2着だったが、チューリップ賞は13頭立てで馬群をさばけて勝っていた。そして本番は1.2倍の人気に応えたのだが、前半の半マイルが45秒3というハイペースが味方していた。得意のかたちになっていたのだった。

 いくら強力な武器があっても、それだけでは勝てない。昨年のソウルスターリングは、2歳女王でチューリップ賞も勝って4戦全勝、史上7頭目の無敗の桜の女王にと期待したのも当然だったが、本番は、稍重の馬場に速いペースと、それまでにないレース条件となり、中団から出かかったところで力尽きて3着に終わっていた。

 前哨戦と本番の違い、それがあるから簡単ではない。桧舞台に来るまでの戦いは、その多くが、そんなにペースが速くなっていない。レース馴れしている若駒には、最初から厳しいレースは強いないから、そうなっているのだろう。まして桜花賞組は、まだキャリアが浅い馬ばかりだ。予想するなら、まずどんなレースになるかを頭に描くのが先決なのだ。本番は、ここが勝負と挑んでくるものばかりだから、これまでとは違う。伏兵馬を探す誘惑にかられる。

 以前は魔の桜花賞ペースを生むおむすび型のコースだったが、馬場改修で、阪神のマイルは外回りコースになり、直線が長くなってスタミナ、決め手がもとめられ、そんなに速いペースになっていない。だが、あまりに遅いと、外枠から早目にまくっていって波乱を生むケースも出てくるので、そこをどう考えるか。

 昨年に続き、4戦全勝のラッキーライラックがいるが、阪神JFやチューリップ賞のときとは異なるレースになって、それにどう対処できるか。どんな流れになろうとも、自分から動いて正攻法の戦いができれば、桜花賞のみならず、オークスも視野に入れた二冠まで見えてくる。

 この5年、無敗で桜花賞に挑戦した馬は7頭、その多くが3番人気までに入っていたが栄冠に届かなかった。しかし、過去は過去であることを強調しておきたい。強い馬はどんどん進化するものだ。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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