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中央・地方ともに役者が揃って大混戦/第29回東京スプリント

  • 2018年04月17日(火) 18時00分


ダートグレード競走でも実績ある地方所属馬がJRA勢を迎え撃つ


 4月18日(水)、大井競馬場で行われる『第29回東京スプリント』。2009年3月まで南関東の重賞・東京シティ盃として行われていたレースが、同年4月に東京スプリントと名称を変え、ダートグレード競走に格付けされて今年で10年目。これまで地方勢の勝利は2013年笠松のラブミーチャンだけですが、フジノウェーブは2009年3着、2010年2着、2012年2着と3回も馬券圏内に入る好走をしています。他にも2011年船橋のコアレスピューマが3着、2012年は船橋のスターボードが3着。2014年は大井のアルゴリズムが3着と地方勢が上位に食い込む活躍を見せています。

 ここ3年はJRA勢が上位独占を続けていますが、今年はちょっと様相が違います。ダートグレード競走でも実績ある地方所属の有力馬が揃ってJRA勢を迎え撃ちます。

 というわけで今回はラブミーチャン以来の勝利を狙う地方馬たちを先にご紹介しましょう。

走り慣れた舞台で巻き返すブルドッグボス


 筆頭はブルドッグボス。昨年夏、JRAから浦和に転入後9戦して【2-1-5-1】。8月にクラスターCを制し重賞初制覇。今回と同じ大井1200mで争われた10月の東京盃でキタサンミカヅキの0.1秒差2着、JpnI・JBCスプリントでニシケンモノノフの同タイム3着と僅差の戦いを演じています。東京スプリントは2016年JRA所属時代に出走して4着でしたが、その当時より確実に力を付けており上位争いは必至。

 NARグランプリ2017 4歳以上最優秀牡馬、最優秀短距離馬をダブル受賞した地方競馬のトップホースが今年の目標とするのはJpnI制覇! 秋のJBCスプリント(今年は京都競馬場)に向けて順調に駒を進めたいところ。前走・黒船賞は3着でしたが、走り慣れた大井の舞台で巻き返し可能。昨年のJBCスプリントでは同斤量だったニシケンモノノフが今回58kgに対し、ブルドッグボスは56kgで臨めるのも好材料。2kg差も味方に付けて勝利を目指します。

走り慣れたコースと斤量減で巻き返し狙うブルドッグボス(写真は2017年おおとりオープン優勝時、撮影:下野雄規)


 キタサンミカヅキは昨年8月JRAから船橋に転入初戦のアフター5スター賞を制し南関東重賞初制覇。続く10月の東京盃でブルドッグボス、ニシケンモノノフを破り、ダートグレード競走も制覇しました。転入後の成績は6戦して【2-1-2-1】、5着だったJBCスプリントも1着ニシケンモノノフから0.1秒差の5着。東京盃で見せた切れ味を発揮できれば上位に加わってくることでしょう。

東京盃で見せた切れ味を発揮できれば上位進出あるキタサンミカヅキ(写真は2017年東京盃優勝時、撮影:武田明彦)


 岩手のラブバレットもダートグレード戦線で上位争いができる短距離の実力馬。クラスターCでは2015年ダノンレジェンドの3着、2016年もダノンレジェンドの3着、2017年はブルドッグボスの2着。2017年兵庫ゴールドトロフィーではグレイスフルリープの2着と悔しい戦いが続いています。3月の地元・水沢のスプリント特別を圧勝し、今季も絶好調をアピール。今回初めての大井コース、初めてのナイター参戦ですが、各地に遠征慣れしているベテランゆえ心配は無さそう。これまで8勝を挙げている1400mが得意な印象がありますが、終いが甘くなることを考えると1200mの方が好走できる可能性大。悲願のダートグレード競走制覇を狙います。

悲願のダートグレード競走制覇を狙うラブバレット(写真は2017年笠松グランプリ優勝時、(c)netkeiba.com)


 地方勢最大の上がり馬は現在4連勝中、大井のアピア。2013年、大井でデビューして9戦8勝2着1回。3歳時には優駿スプリントを制して重賞初制覇。その後JRAに移籍しましたが7戦して未勝利。再び大井に戻ってきて8戦6勝。今年1月の船橋記念を制して重賞2勝目を挙げました。初挑戦のダートグレード競走でどこまで戦えるか大注目の1頭です。


このメンバー相手にどこまで戦えるか大注目のアピア(写真は2018年船橋記念優勝時、撮影:武田明彦)


昨年のJBCスプリント王者ニシケンモノノフが本来の走りを見せられるか


 対するJRA勢は5頭。その中でもダートグレード競走4勝を挙げているニシケンモノノフが大将。昨年JBCスプリントを勝ってJpnIホースの仲間入り。その後1月のシルクロードSは芝に挑戦して15着、前走・フェブラリーSも16着でしたが1600mはこの馬にとって距離が長く敗因がはっきりしています。適距離でJpnIを制した舞台に戻れば本来の走りを見せてくれるでしょう。今回対するブルドッグボス、ネロ、キタサンミカヅキ、スノードラゴンらはJBCスプリントで破った相手。58kgの克服が鍵となります。

58kgの克服が鍵となるニシケンモノノフ(写真は2017年JBCスプリント優勝時、撮影:高橋正和)


 ネロは京阪杯(京都・芝1200m)を2016年、2017年と連覇した芝の重賞ウイナー。昨年のJBCスプリントでは3年ぶりにダートに出走してニシケンモノノフとタイム差無しの4着に大健闘。芝でもダートでも先行力があるのは魅力。

 こちらも芝・ダート兼用のスノードラゴン。2014年のスプリンターズSを制したGIホース。昨年は9歳ながら6月の北海道スプリントC・3着、12月のカペラS・2着とまだまだ元気いっぱい。10歳になった古豪が美しい真っ白な馬体を躍らせ、どこまで脚を伸ばせるか目が離せません。

 昨年12月の兵庫ゴールドトロフィーを制し、重賞3勝目(海外含む)を挙げたグレイスフルリープ。前走・黒船賞はハイペースで逃げて失速しましたが、前回から斤量が1kg減るのは好材料。引き続き武豊騎手とのコンビで巻き返しを狙います。

 ウインオスカーは昨年9月に1600万下を勝ってオープン入り。昇級2戦目の前走・千葉S(中山・ダート1200m)でオープン勝ちをして今回ダートグレード競走初挑戦。今回のメンバーの中ではフレッシュな5歳馬。成長力を活かして上位を狙える新星です。

 昨年のJBCスプリントに出走していた1着ニシケンモノノフ、3着ブルドッグボス、4着ネロ、5着キタサンミカヅキ、7着スノードラゴンの再戦とも言えるメンバー。4着まで同タイムの大接戦だったレースゆえ、逆転のチャンスはあるのか? それともJBCスプリントと同様の結果なのか? また別路線から参戦するラブバレット、グレイスフルリープ、上がり馬アピア、新星ウインオスカーの出番はあるのか? 大混戦模様のダートスプリント戦線。今回は地方勢にもチャンス十分。瞬きする間も無いスピード決戦に心が躍ります。

※次回の更新は4月29日(日)18時。翌日に名古屋競馬場で行われる「かきつばた記念」のコラムをお届けします。


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【ダートグレード競走とは】
中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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