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JRA勢を撃破!園田競馬場が誇る「ダートグレード夫婦」とは!?

  • 2018年04月24日(火) 18時01分
馬ニアックな世界

▲園田が誇る「ダートグレード夫婦」夫・小田翔嗣さん(右)と妻・尚子さん(左)


 いま園田競馬場で「ダートグレード夫婦」と呼ばれる有名な30代の男女がいます。

 夫・小田翔嗣さんはタガノジンガロで2014年かきつばた記念(JpnIII)を、妻・尚子さんは先月20日、黒船賞(JpnIII)をエイシンヴァラーで制覇しました。

 地方所属馬がJRA馬相手にダートグレードレースを制覇することは快挙中の快挙。実際、兵庫所属馬では歴代5頭だけです。そのうち2頭を小田夫妻が手掛けるのですから、2人ともバリバリの敏腕厩務員!…かと思いきや、どちらかと言うとお互いを支え合うことで好循環を生み出しているような印象です。

 牛舎の隣で生まれ育ち、兵庫で厩務員になりながらも、引退した担当馬の行く末に対峙し、一度は競馬の世界から離れた尚子さん。「(キャリアの)最後に、馬が生まれる瞬間を見たい」と北海道の生産牧場へ単身赴任することを許してくれた翔嗣さんの優しさに支えられ、約2年前に厩務員に復帰しました。

 今回の「ちょっと馬ニアックな世界」では、支え合う「ダートグレード夫婦」をご紹介します。

「僕も手伝います」夫のサポートで厩務員復帰


 兵庫県の山あいの町で生まれ育った尚子さん。偶然見た競馬で馬のカッコよさに惹かれて、地元の牧場で働き始めました。そこは西脇トレセン(園田・姫路競馬の2カ所ある厩舎地区のうちの1つ)から競走馬が休養に来たり、2歳馬の馴致をする牧場でした。

「翔嗣さんはその牧場の先輩だったんです。入れ違いで、一緒に働くことはなかったんですが、その後、私が西脇トレセンに入ると、1年先にトレセンで働いていた翔嗣さんが仕事を教えてくれました」(尚子さん)

 所属厩舎は別々でしたが、担当馬の馬主が同じだったことも重なり、翔嗣さんのフォロー体制ができたようです。しかし、次第に尚子さんはある悩みを抱えるようになりました。

「自分の担当馬が引退したらどうなるのかを考えだして……ちょっとしんどいなって」(尚子さん)

 厩務員を辞めました。その後、翔嗣さんと結婚。しばらくは西脇トレセンから車で約1時間の三木ホースランドパークで厩舎作業のアルバイトをしていましたが、「やっぱり『競走馬がやりたい』って気持ちがあったので、(キャリアの)最後に北海道の生産牧場に行って、競走馬がどう生まれてくるのかを見たいなと思ったんです。単身赴任ですね(笑)」(尚子さん)

 それに対して翔嗣さんは「繁殖は僕も未知の世界。経験しておくにはいいですよね」と快く送り出しました。

馬ニアックな世界

▲兵庫県の牧場を経て北海道の生産牧場に単身赴任、自身で決めた道を歩んでいる尚子さん


 繁殖牝馬10頭ほどの家族経営の牧場で春から秋まで約8カ月、お産や種付け、セール、離乳などを見た尚子さん。北海道から帰ってくると翔嗣さんから「厩舎を移籍する話があるんやけど」と相談を受けます。

 それは西脇から園田に引っ越しを伴うものでした。それでも、「いいんちゃう」と笑顔で背中を押し、2014年春、夫婦で転居。翔嗣さんは園田競馬場脇に馬房を構える新子雅司厩舎に移籍すると同年4月、タガノジンガロでかきつばた記念を制覇しました。

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競馬リポーター。競馬番組のほか、UMAJOセミナー講師やイベントMCも務める。『優駿』『週刊競馬ブック』『Club JRA-Net CAFEブログ』などを執筆。小学5年生からJRAと地方競馬の二刀流。神戸市出身、ホームグラウンドは阪神・園田・栗東。特技は寝ることと馬名しりとり。

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