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ヨハネスブルグ産駒に注目、JRAブリーズアップセール(須田鷹雄)

  • 2018年05月01日(火) 18時00分


◆価格も目立たず、POGでも穴っぽい存在に

 今回は先日行われたJRAブリーズアップセールで取引された馬について御紹介したい。

 セール結果はどうしても高馬中心に伝えられるので、報道されているのも最高価格である母ソングオブサイレンス(牡/父ジャスタウェイ・中尾)が多くなる。あとは価格2位で牝馬最高価格の母ジョンコ(牝/父ノヴェリスト・菊沢)だろう。

 ただ、あくまで個人的な見解ではあるが、「JRAブリーズアップセールで狙いたいのは、短距離orダートっぽい馬」ではないかと思う。芝の距離がもつタイプは狙いづらいセールではないだろうか。もちろん個別のケースでは走る馬も出るが、全体としては、という話だ。

 そもそも、芝の距離がもつタイプは1歳セリの時点での価格が相対的に高く、JRAにとっては仕入れづらいグループということになる。さらに本世代は1歳セールの売却率と平均価格がかなり高く、購買官もかなり苦労した。仮に良い素材が買えていたとしたら、日本競馬の本流である芝の中長距離タイプではなく、相対的に人気の薄い短距離orダートではないかという仮説は成り立つ。

 また本世代だけの話だけでなく、過去のJRA育成馬を見ても同様の傾向は見てとれる。いまの日本競馬でいちばん人気のあるサイアーラインといえばサンデーサイレンス系だが、JRA育成馬のうちSS系は1走あたり賞金が80万円で育成馬全体の86万円を下回っている(データは5/1現在、以下同様)。ストームバード系97万円、ミスプロ系96万円、ダンジグ系103万円と比べても一回り低い。「JRAブリーズアップセールで狙いたい血統」について考えたいところだ。

 そこで今年ヤマを張りたいのが、7頭いたヨハネスブルグ産駒である。そもそもヨハネスブルグは、日本輸入後の産駒の勝馬率が47.8%もある(マル外・持込馬では58.8%)。JRAブリーズアップセール取引馬に限っても48.1%と高い。しかも今回は7頭いたのでこのあたりを狙っていた購買者が分散した感もあり、価格的に目立たない=POGでも穴っぽい存在になってくれている。

 ヨハネスの中で最高価格は母スマイルゲート(牡/水野)。鋭い反応という感じではなかったが前肢のよく伸びた走りで12.0-11.6秒。1674万円だったが、正直2000万はいくと思っていた。それがこのくらいで留まるというのが、ヨハネスブルグがホンモノ馬主にとっても良い種牡馬と感じる所以。本馬は美浦に直接入り、4月27日から坂路に入っている。

 母シークレットソング(牡/尾形)もいい。パワフルな走りで、母の父カリズマティックだしダートは向きそう。これも美浦に直入している。

 母ホシノメガミ(牝/林)はいかにもスピードがあるというタイプ。11.8-11.4秒と11秒台を揃えたわりに1000万のコールでピタっとビッドが止まって落札された。これも美浦に入っている。以前netkeibaで取り上げていただいた新規の林調教師なので、特に期待している。

 かなり穴っぽいところでは母ラメール(牝/石栗)。もぐった走りで口向きにもクセがあるし、セール時点での時計は平凡。すぐに使えるタイプではないが、エルプスの血統で繁殖歴の浅い母。作り直して晩夏〜秋あたりから使えれば、価格そのものが安い(561万円)だけに馬主孝行な存在になってくるのではと期待している。

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