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ワグネリアンの全弟カントル

  • 2018年05月02日(水) 12時00分
≪2歳≫

●アルママ(牡 美浦・畠山吉宏 父オルフェーヴル、母ホエールキャプチャ)
 16年のセレクトセール当歳で1億7000万円の高値がついた。母ホエールキャプチャはヴィクトリアマイル(GI)など重賞を5勝した名牝で、「クロフネ×サンデーサイレンス+チヨダマサコ牝系」という配合パターンは、他にベストクルーズ(09年ファンタジーS-GIII・2着、09年阪神JF-GI・3着)、シゲルスダチ(12年北九州記念-GIII・2着)、マーチャンテイマー(14年ブリーダーズGCーJpnIII・3着)、ドリームセーリング(16年京都ジャンプS-JGIII、13年中山金杯-GIII・4着)などが出ているニックス。Blue Moon=Blue Grotto≒Banish Fearというクロスが生じることが配合上の鍵だろう。ホエールキャプチャの非凡な能力が母としても発揮されるかどうか、できるかどうか注目したい。本馬の父オルフェーヴルは、初年度からエポカドーロ(18年皐月賞-GI)とラッキーライラック(17年阪神JF-GI)を出した。サンデーサイレンス3×3が吉と出ればおもしろい。

●カントル(牡 栗東・藤原英昭 父ディープインパクト、母ミスアンコール)
 ワグネリアン(17年東京スポーツ杯2歳S-GIII)、テンダリーヴォイス(15年フェアリーS-GIII・3着)の全弟。母ミスアンコールは現役時代に1勝を挙げるにとどまったが、2代母ブロードアピールは驚異的な追い込み脚を武器にガーネットS(GIII)、根岸S(GIII)など6つの重賞を制覇した名牝。本馬と同じ「ディープインパクト×キングカメハメハ」はデニムアンドルビー、キタノコマンドール、グリュイエール、オハナ、ハナレイムーンなどが出ており、連対率36.6%、1走あたりの賞金額516万円は、ディープインパクト産駒全体の24.0%、325万円を大きく上回る。全兄ワグネリアンを産んだとき母は9歳と若かったので、まだまだ活躍馬を出せるはずだ。

●フッカツノジュモン(牡 美浦・宗像義忠 父オルフェーヴル、母ラグジャリー)
 半兄ショウナンマイティ(父マンハッタンカフェ)は大阪杯(GII)を勝ったほか安田記念(GI)で2、3着、宝塚記念(GI)3着などの成績がある。もう1頭の半兄ゴーフォザサミット(父ハーツクライ)は青葉賞(GII)の勝ち馬。母ラグジャリーは「Storm Cat+Affirmed」という配合構成で、これはゴスホークケンの父Bernstein、アユサンの母バイザキャットと同じ。“サンデーサイレンス、Storm Cat、Affirmed”のトライアングルを持つ馬は意外なほど走っており、本馬の兄弟2頭のほかに、アユサン、アルキメデス、マウレア、エンリル、アストロロジーなどが出ている。「オルフェーヴル×Storm Cat」はロックディスタウン(17年札幌2歳S-GIII)と同じ。2歳時から活躍できそうだ。

●リオンリオン(牡 栗東・松永幹夫 父ルーラーシップ、母アゲヒバリ)
 ダノンディスタンス(17年京都新聞杯-GII・3着)の全弟、メドウラーク(17年阪急杯-GIII・5着/父タニノギムレット)の半弟。母アゲヒバリは南関東で走り、牝馬クラシックのひとつ東京プリンセス賞で4着となった。トゥザグローリー(11年京都記念-GIIなど重賞5勝)、トゥザワールド(14年弥生賞-GII、14年有馬記念-GI・2着、14年皐月賞-GI・2着)、トゥザレジェンド(OP)、トーセンビクトリー(17年中山牝馬S-GIII、15年ローズS-GII・3着)などの半姉にあたる良血で、前述のとおり繁殖牝馬としても成功した。本当に良くなるのは古馬になってからかもしれないが、全兄が京都新聞杯3着馬なので、POG期間中も十分やれるはず。芝向きの中距離タイプ。

●レトロフィット(牝 美浦・伊藤圭三 父エンパイアメーカー、母オフジオールドブロック)
 オールドパサデナ(OP)の全妹、シュナウザー(準OP/父ゼンノロブロイ)の半妹。父エンパイアメーカーは現役時代にベルモントS(米G1・ダ12f)などG1を3勝した名馬で、アメリカと日本で供用され、現在はアメリカへ帰っている。日本ではフェデラリスト(12年中山記念-GII、12年中山金杯-GIII)、イジゲン(12年武蔵野S-GIII)、エテルナミノル(18年愛知杯-GIII)の3頭が重賞を勝った。「エンパイアメーカー×A.P.Indy」の組み合わせはブリーダーズCレディーズクラシック(米G1・ダ9f)を2連覇したRoyal Deltaと同じ。姉同様の活躍を期待したい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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