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【NHKマイルC】低迷期を乗り越えて― 藤岡佑介騎手に「心からおめでとう」

  • 2018年05月10日(木) 18時01分
哲三の眼

▲藤岡佑介騎手がNHKマイルCで悲願のGI初勝利(撮影:下野雄規)


当コラムで何度も取り上げてきた藤岡佑介騎手が、NHKマイルCでGI初勝利!幾度も騎乗論を語り合ったという後輩の悲願達成に、哲三氏も思わず胸を熱くしたと言います。今回は前日の京都新聞杯を含め勝負の分かれ目を解説するとともに、“GIジョッキー”となった佑介騎手に祝福の言葉を贈ります。(構成:不破由妃子)


今の佑介の最大の武器は“独特な間合い”


 NHKマイルCは、6番人気ケイアイノーテックが直線一気の差し切り勝ち。ずっと応援してきた佑介が、ついにGIジョッキーの仲間入りを果たしました。僕はラジオで解説をしていたのですが、佑介が勝った瞬間、思わず泣きそうに…(苦笑)。それくらい、僕にとっても嬉しい勝利でした。

 しかも、前日にはステイフーリッシュで京都新聞杯を勝つなど、佑介がこれまで取り組んできたことの成果が土日を通して垣間見られた週末でしたね。

 まずはその京都新聞杯。これまで差す競馬で結果を残してきた馬を先行させたわけですが、これこそ今の佑介の中距離戦におけるベースで、より多くの勝利、より上の着順を狙っていくために一番大事にしてきたもの。

哲三の眼

▲NHKマイルCの前日にもGII・京都新聞杯を勝利 (c)netkeiba.com


 では、スタートから出していって、なぜ引っ掛からないのか。前提として、「スピードを上げる」ことと「スピードに乗せる」ことは違います。スピードとは、「乗せて」いって初めてそこに力が働くものであり、馬が持つ走力に頼ってスピードを「上げて」いこうとするから引っ掛かる…というのが僕の理論です。

 もちろんスピードに乗せていくためには技術が必要で、人間が意識して軸を一本しっかり作り、それが馬に伝われば馬も楽になること、フォームを固めるのではなく、逆に融通を利かせながら、そのなかでどこか一本の脚に集中することが大事……などなど、それについては佑介ともたくさん話をしてきました。

 ちなみに、僕がなぜそこを追求してきたかというと、切れ味に劣る馬で切れ味のある馬を負かすため。上がりだけ脚を使ってGIを勝てる馬なんてそれこそディープインパクト級で、そんな馬に巡り合える機会なんてなかなかありませんからね。それでも、ジョッキーである以上、やっぱりGIを勝ちたい。そのためにはどうすればいいか…。僕なりに考えた勝つための作戦であり、アーネストリーにしてもエスポワールシチーにしても、僕のその理論にしっかり応えてくれましたし、いわばジョッキー・佐藤哲三の生命線でした。

哲三の眼

▲10年フェブラリーSより(撮影:下野雄規)


 そういった感覚は、たぶん佑介もすでにモノにしていると思います。だから、今の佑介が乗っている馬は、おそらく佑介じゃなければ勝てない馬がたくさんいるはず。そこにはトリックというか、ほかのジョッキーでは出せない答えがあって

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1970年9月14日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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