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【日本ダービー】DMMバヌーシ―野本巧代表が語るキタノコマンドール驚異の成長力

  • 2018年05月24日(木) 11時21分
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▲DMMバヌーシーで事業統括を務める野本巧氏(撮影:榎本良平)


昨年8月に誕生した新興の一口馬主クラブ・DMMバヌーシーが、夢の舞台・日本ダービーに有力馬キタノコマンドールを送り込む。ワグネリアン、ステルヴィオに続く3番人気に支持された皐月賞は、掲示板確保の5着。セレクトセールで2億680万円の高額で落札された馬で、厩舎はリーディング上位常連の池江泰寿厩舎。条件が揃っているだけに「これで失敗したら…」、そんな不安もよぎるのではないか。DMMバヌーシーの野本巧代表が、キタノコマンドール落札の舞台裏、唯一のプレッシャーを感じた時、池江師の口から感じる手応えを語る。


レースを使う度に体質強化


──いよいよ日本ダービーです。会員の皆さんも盛り上がっているのではないでしょうか?

野本 DMMバヌーシーのアプリ内にSNS機能がありまして、すみれSの時はレース前からコメントの投稿量が多く、皆さんテンション上がっていました。今回は静かですね。皐月賞の内容や血統などからメディアで有力馬として紹介していただいているので、会員の皆さんも勝利を意識されているのかもしれません。静かに燃えている感じです。

──昨年8月の記者発表会で「クラブ所属馬がいつの日か日本ダービーのゴール板を先頭で駆け抜け、たくさんの方と喜びを分かち合うのが夢」と話されていたのを思い出します。クラブ初年度から夢の舞台まで駒を進めてきました。現在の気持ちを教えてください。

野本 僕の中では、無理にローテーションを組むということではありませんが、DMMバヌーシーの全ての馬を3歳クラシックに出走させたいと思っています。キタノコマンドールは所属馬の中でも1番デビューが遅く、コズミ(筋肉痛)が出やすい体質で、2歳時はレース後、中7週ほど空ける必要がありました。皐月賞や日本ダービーへの青写真を描いた時、データ的に不利かもしれないけど、キタノコマンド―ルにとっては12月の新馬と2月25日のすみれSの連勝しか選択肢はなかったんです。

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▲着差以上の強い勝ち方ですみれSを勝利し、クラシックへの扉を開いた(C)netkeiba.com



──皐月賞から日本ダービーは中5週とこれまでよりレース間隔が詰まりますが、心配はありませんか?

野本 新馬戦後はコズミがひどくて2週間乗り込むことが出来ませんでした。すみれS後は3日程で回復し、皐月賞では万全の状態で臨むことが出来ました。皐月賞後はすぐに乗り込むことができたように、体質の強化を感じています。疲労も取れ、皐月賞以上の状態で臨めると思います。

──そのキタノコマンドールは、2015年のセレクトセールで2億680万円と高額落札された馬ですよね。多くの良血馬が上場された中で、なぜこの馬を選ばれたのでしょうか。

野本 ディープインパクト産駒を購入することは最初に決めていました。リストアップした馬の近親を眺めているとデニムアンドルビーの名を見つけたんです。牝馬ながらジャパンC2着などの活躍は知っていましたし、馬名も印象に残っていました。前評判の高いディープ産駒が上場されていましたが、セール前に下見したのは、キタノコマンドール1頭だけでした。その時に、福永祐一騎手から紹介してもらった北橋修二元調教師に、「いい馬やな」と言っていただいて、やはり馬自体は悪くないと判断し、セリに臨んだわけです。セリは1億5千万円ぐらいから会場が静かになってきて、その時に初めて落札を意識しましたね。2億680万円で落札した時、何とも言えない気持ちが沸き上がってきたのを覚えています。不思議とキタノコマンド―ルのセリの時は無風だったような気がしますね。

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