毎年恒例の漁師体験でドンチャン騒ぎ!
先月の15日には、約2年ぶりに福島競馬に参戦した小牧騎手。とても風が強く、落馬による競走中止が相次いだ日でもありました。これについて、「強風と落馬は関係ある?」「若手が多い福島と中央はレースが違う?」などなど、たくさんの質問が。今回もジョッキーの実感として丁寧に答えつつ、その翌日に広島で過ごした最高の休日についても語ってくれました。
(取材・文:不破由妃子)
毎年恒例の漁師体験! 今年もすごかった…宴会が(笑)
──4月15日には2年ぶりに福島に参戦されましたが、その日の競馬についていくつか質問がきています。まずは、「小牧さんが参戦した日の福島は、すごく風が強くて落馬が多かったですね。やはりあの強風と落馬は関係があるのでしょうか?」。
小牧 いや、事故と風は関係ないと思うよ。ただ、むっちゃ風が強かったのはたしかやね。これだけ長いあいだ乗ってきて、ちょっと記憶にないくらいやったわ。とにかく横風が半端なかった。帰りの飛行機はもちろん、競馬場から空港までのタクシーもむちゃくちゃ揺れたからね。
──そんなにすごかったんですね。同じく、落馬が頻発したことについて、「4月15日の福島では落馬事故が相次ぎましたが、やはり若手の参戦が多い福島と中央ではレースそのものが違うのでしょうか?」という質問もきています。
小牧 ん〜、若い子が多いぶん、たしかに中央とはレース自体が違うところはあるけど…。それ以前に、あの日は馬の故障が多かったから。馬場が悪いのは毎年のことやし、あの日になぜ集中したのかはちょっとわからんね。ただ、風が強かったからとか、若手が多いからとか、そういうのは関係ないよ。
──“風の抵抗”についてはこんな質問もきていまして、「オリンピックで注目されたパシュートでは、風の抵抗をなくすのがいかに大事なことか報道などで話題になりました。競馬も相当スピードが出るし、馬体も大きいのでかなり風の抵抗を受けると思うのですが、そのあたりは気を付けて騎乗したりしているのでしょうか? たとえば、“今日の向正面は向かい風だからなるべく馬混みに入れよう”など、小牧さんの考えがあればお聞かせください」。
小牧 この前の福島くらい風が強いと、「やっぱり馬の後ろに入ったほうがいいんかな…」と思いながら乗っていたけどね。ただ、普段はほとんど意識せんよ。たとえ風の強い日に姿勢を低くしたりしたとしても、それはもう無意識。普通に歩いていても、向かい風が強ければ無意識に前かがみになったりするでしょう。それと同じようなもんで。風というか、空気の抵抗は常にあるし、そんなことより馬の気持ちのほうが大きいからね。
空気の抵抗は常にあるし、馬の気持ちのほうが大きいからね
──なるほど。ところで、2年ぶりの福島は満喫されましたか?
小牧 いや、今回は仙台の牛タン横丁で牛タンを食べただけ(笑)。本当はゆっくりしたかったけど、次の日、川須や高倉と朝早くから広島に行く予定があったから。毎年恒例の漁師体験や。
──釣った魚を船の上でさばいて、ビールを飲みながら食べる…という至福のイベントですね(笑)。
小牧 そうそう! 今年は川須、高倉、トレーナーの淨閑さん、それから弟の毅と、それぞれの家族も一緒に行ってね。もうね、すごかったよ、宴会が(笑)。
──あ、そっちですか(苦笑)。ちなみに、漁師体験というのは、具体的にどんなことをするんでしたっけ?
小牧 いや、船に乗って、定置網漁を見学しているだけ……体験ちゃうね(苦笑)。今年、船の上で食べたのはブリとボラ。ボラの刺身は初めて食べたよ。そうとう新鮮じゃないと刺身では食べられないからね。脂が乗っていて最高やった。毎年、漁に連れていってくれる友達はお魚屋さんで、料理屋さんも経営していてね。船から降りたあとは、そのお店の広間で宴会や。そこでも刺身とか鍋とかたくさん出てきて、もう至れり尽くせりですわ。
──羨ましい! 川須くんと高倉くんと淨閑さんは初めて行かれたんですよね?
小牧 そうやね。いや〜、今年のドンチャン騒ぎはすごかった。弟が酔っぱらって、あの……なんやったけ? 裸の芸人さんの真似をし始めて……。
──ひょっとして、アキラ100%ですか?
小牧 そう、それ! 弟がやり出したら、淨閑さんまでつられてやり出して(笑)。飲んで食べて大笑いして最高の休日やったわ。
飲んで食べて大笑いして最高の休日やったわ