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安田記念はこれまでの最高馬体重に注目

  • 2018年06月02日(土) 20時00分


 今週から3回東京と3回阪神が開幕し、夏季競馬のシーズンに突入。これと同時にクラスが再編成され、4歳馬の一部がこれまでよりも下のクラスに降格しています。この制度は2019年から廃止されるため、今回が最後の“降級”です。

 日本ダービーの翌週から夏季競馬がスタートするようになった2012年以降の3回東京ならびに3回阪神を振り返ってみると、WIN5対象となった条件クラスのレースにおける馬齢別勝利数は、3歳が12勝、4歳が27勝、5歳以上が23勝となっていました。4歳で優勝を果たしたのはいずれも降級馬でしたから、やはりそれなりに高く評価すべきでしょう。

 ただし、勝利数のシェアで言うと4歳は43.5%どまり、3歳も19.4%どまりで、3分の1以上(37.1%)のレースを5歳以上の馬が勝っている点は見逃せません。フレッシュな3歳勢や降級直後の4歳勢に比べると、5歳以上の高齢馬は軽視されてしまいがち。ここをWIN5の買い目にどう組み込んでいくかがひとつのポイントだと思います。

 明日6月3日のWIN5は総出走頭数が72頭、総組み合わせ数が55万2960通り(土曜16時現在)。対象5鞍のうち4鞍が条件クラスのレースです。

◆由比ヶ浜特別は内枠に入った馬もマークしておきたい

 1レース目は3歳以上500万下のホンコンJCT(東京9R)。4歳のキャリアベスト、サンシロウあたりが支持を集めるでしょう。

 2レース目は3歳以上1000万下の洲本特別(阪神10R)。こちらも降級直後のマルカソレイユらが上位人気グループを形成すると思います。

 3レース目は3歳以上1000万下、ハンデキャップ競走の由比ヶ浜特別(東京10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 4レース目は3歳以上1600万下、ハンデキャップ競走のグリーンS(阪神11R)。重賞ウイナーのアドマイヤエイカン、4歳のレジェンドセラーあたりが注目を集めそうです。

 5レース目は3歳以上GIの安田記念(東京11R)。土曜16時の時点ではスワーヴリチャードが人気の中心となっており、サングレーザー、ペルシアンナイトが続いていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2018年06月03日版]

1位 東京9R 2.サンシロウ
2位 阪神11R 6.レジェンドセラー
3位 阪神10R 9.マルカソレイユ
4位 東京10R 16.アルモニカ
5位 東京11R 4.アエロリット
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 東京11R 11.リアルスティール
7位 東京11R 2.サトノアレス
8位 東京10R 3.ビヨンジオール
9位 阪神10R 13.ドルチェリア
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 阪神11R 1.アドマイヤエイカン
11位 東京9R 9.キャリアベスト
12位 東京11R 1.スワーヴリチャード
13位 東京10R 12.ペスカネラ
14位 阪神10R 1.メイショウテンセイ
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 阪神11R 5.ステイパーシスト
16位 東京9R 7.ローズクランス
17位 東京11R 5.ペルシアンナイト
18位 東京11R 7.ウエスタンエクスプレス
19位 東京10R 6.ティルナノーグ
20位 東京10R 2.ブリクスト
21位 東京10R 9.エイシンデネブ
22位 阪神10R 15.オーマイガイ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 阪神10R 2.マイネルラック
24位 阪神11R 3.スズカディープ
25位 阪神11R 10.マコトガラハッド
26位 東京9R 10.ユウチェンジ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目の安田記念(東京11R)は馬格のある馬を重視したい一戦。「“JRAのレース”において出走経験があった馬」のうち、「“JRAのレース”における最高馬体重が500kg未満だった馬」は2014年以降[0-0-1-27]と苦戦しています。また「“JRA、かつGI、かつ牝馬限定を除くレース”において連対経験があった馬」を除くと、「前走の条件が“JRAのレース”、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が3位以下だった馬」は2014年以降[0-0-1-22]。実績馬や前走の内容が良かった差し馬を重視すべきでしょう。さらに「“前年か同年、かつJRA、かつGIかGII、かつ牝馬限定を除くレース”において連対経験のなかった馬」は2014年以降[1-0-0-25]。スワーヴリチャードにもチャンスはありそうですが、今年のメンバー構成なら人気薄のアエロリット、サトノアレス、リアルスティールあたりを狙ってみたいところです。

 他に面白そうなのは3レース目の由比ヶ浜特別(東京10R)。今年の2〜3回東京芝1400m(6月2日終了時点)は、3歳以上ならびに4歳以上のレースに限ると内枠有利で、「馬番が6〜18番だった馬」は[0-5-2-51]と勝ち切れていません。なお「前走の距離が1400m未満だった馬」も[0-0-2-21]なので過信禁物。3歳のアルモニカが外寄りの枠に入ったことを考えると、好枠を活かせそうなビヨンジオールあたりも押さえておくべきだと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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