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G1コックスプレートの招待状が日本馬4頭に届く

  • 2018年06月07日(木) 18時00分
ビクトリア競馬便り

▲前人未到のコックスプレート4連覇を狙うウィンクス


(6月7日号 文=ポール・シムズ)

ウィンクスの4連覇を阻むのは日本馬の可能性も


 豪州スプリングカーニヴァルにおける10F路線の最高峰として知られる、G1コックスプレート(10月27日土曜日、ムーニーヴァレー競馬場)の13頭の招待リストが本日、主催者であるムーニーヴァレー・レーシングクラブより発表され、日本調教馬4頭に招待状が届くことになった。コックスプレートは、今年から総賞金が500万豪ドル(約4億2千万円)と大幅に増額され、芝10FのG1競走において、世界最高賞金の称号を獲得したのである。

 関係者に対して招待状が送られるのは、アーモンドアイ(牝3)、エポカドーロ(牡3)、モズアスコット(牡4)、ペルシアンナイト(牡4)の4頭である。

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▲牝馬二冠のアーモンドアイなど日本馬4頭に招待状が(撮影:下野雄規)


 昨年、コックスプレート3連覇を成し遂げたウィンクスが、前代未聞の同レース4連覇をかけて出走を目指すため、日本のトップホースとウィンクスの対戦が実現すれば、世界中の注目を集めることになるだろう。

 日本馬以外で招待リストに名前が挙がっているのが、欧州におけるレーティング首位の座にあるクラックスマン(牡4)、ハーツクライ産駒の米国調教馬ヨシダ(牡4)、英国調教馬ポエッツワード(牡5)、UAE調教馬サンダースノー(牡4)、愛国調教馬ランカスターボンバー(牡4)、メンデルスゾーン(牡3)、ディープインパクト産駒サクソンウォリアー(牡3)、そして仏国産調教馬レコレトス(牡4)である。

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▲英2000ギニーを制したサクソンウォリアー(提供:Racingfotos Ltd)


 今後も招待状を受け取った馬たちの動向に注目し、日本馬による豪州遠征が実現してほしいと願っている。

ダノンリバティがいよいよ豪州デビューへ


 ダレン・ウィーア厩舎に移籍したダノンリバティ(牡6)が、9日土曜日にドゥームベン競馬場で行われるG1ストラドブロークハンディキャップ(芝1350m)で豪州デビューを迎える公算が大きくなった。現在エマージェンシー(補欠)1番手となっているダノンリバティだが、ウィーア調教師は出走可能と考えているようで、馬は既にブレスベンに向けて出発した。

 ウィーア調教師によると、今後、ダノンリバティは9月末に行われるG1サールパートクラークステークス(芝1400m、コーフィールド競馬場)か、10月13日(土)に行われるG1トゥーラックハンディキャップ(芝1600m、コーフィールド競馬場)を目指すということだ。

 ウィーア厩舎長を務めるジャロード・マクリーン氏は、「昨年トゥーラックHを制したトーセンスターダムとダノンリバティの経歴はよく似ていると思います。トーセンスターダムは『素晴らしく良い馬』である雰囲気が漂っていました。ダノンリバティが歩く姿も堂々としていますし、性格もとても良い馬です」と語っている。

 ウィーア調教師は、ダノンリバティが昨日(ドゥームベンCが行われる)ブレスベンに向けて出発したと語った。「出否はまだわかりませんが、無事にデビュー戦を迎えられるといいですね。レースに出走してもしなくても、気候が温暖なクイーンズランド州にしばらく滞在し、その後はメルボルンに戻って春に向けて英気を養っていく予定です。素晴らしい馬を厩舎に迎えることができて大変光栄です」

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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