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アンビシャス、春の最大目標はコーフィールドカップ

  • 2018年06月14日(木) 18時00分
ビクトリア競馬便り

▲春のメルボルンはアンビシャスにとって好条件


(6月14日号 文=ダニエル・ミルズ)

ダノンリバティの豪デビューは残念ながらお預け


 9日(土)にドゥームベン競馬場で行われたG2ブリスベンカップ(2200m、賞金30万豪ドル)に出走し、4着に敗れたアンビシャス(アンソニー・フリードマン厩舎)は、メルボルンのスプリング・カーニヴァルを舞台とするG1コーフィールドカップ(2400m、賞金500万豪ドル)を春の大目標とすることが陣営から発表された。

 ブリスベンカップでは、ブックメーカー各社が1番人気に掲げていたアンビシャスだったが、雨の影響で馬場状態が悪化し、アンビシャスが道悪を得意としないことからレース当日は評価を下げていた。

 レースは残り300mから鋭く伸びてきたセダンザーが他馬を寄せつけず快勝。アンビシャスは馬群の外を回る形で直線に入ったが、伸びずに4着に敗れた。

 レース翌日、ラジオインタビューに応じたフリードマン調教師は、「道中は良い感じで追走していましたが、セダンザーが4コーナーでギアを上げた時、アンビシャスはついていくのが精一杯でした。最後は少しバタついた走りになってしまいましたが、馬はとても良く頑張ってくれました。負けはしましたが、コーフィールドカップでは必ず素晴らしい走りを見せてくれると信じています」と語った。

 フリードマン調教師によると、春のメルボルンは天候も良く、コーフィールドカップが行われる時期は馬場状態も良馬場になることが多く、アンビシャスにとっては好条件だという。

「アンビシャスは一度前哨戦を使ってからコーフィールドカップへ向かう予定です。オーストラリアはこれからオフシーズンに入りますが、アンビシャスは長期の休養はせずに、短期放牧中もウォーキングマシーンなど軽い運動を行いながら、春のシーズンへ向けて調整を進めていきます」

ビクトリア競馬便り

▲豪州移籍初戦は9着に敗れたアンビシャス


 豪州移籍後まだ白星を挙げていないアンビシャスだが、これまでに、賞金150万豪ドルのG1タンクレッドステークス(3月31日、ローズヒル競馬場、2400m)で2016年メルボルンカップ勝ち馬アルマンディンの2着、さらに5月19日にドゥームベン競馬場で行われたG1ドゥームベンカップ(2000m、賞金65万豪ドル)で3着となっており、春のシーズンで活躍が期待される。

 一方、9日(土)のG1ストラドブロークハンディキャップ(1350m、賞金150万豪ドル)で、エマージェンシー(補欠)1番手に控えていて、豪州における実戦デビューが間近と言われていたダノンリバティ(ダレン・ウィーア厩舎)だったが、残念ながら回避馬が出ずに繰り上がり出走はならなかった。ウィーア調教師によると、今後は休養に入り、春のシーズンに向けて備えるということだ。

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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