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あまり無茶な穴狙いはしづらいユニコーンS

  • 2018年06月15日(金) 18時00分


◆能力の絶対値が高い馬が好走

 ユニコーンSは基本的に堅い重賞。前走オープン特別好走馬や、今年は不在だが兵庫CS好走馬が素直に走る傾向にあるので、あまり無茶な穴狙いはしづらい。

 人気はルヴァンスレーヴだろう。前走は負けたがドンフォルティスも強い馬なので仕方ないといえば仕方ない。前走は頭数も少なかったので道中4番手を回ったが、差しに回っても競馬のできる馬。前走先行→今回差しはユニコーンSでいちばん良いパターンでもある。

 グリムの前走は辛勝だったが、当時の2,3着馬は不在。距離の不安を払拭してここに臨めるのは良いし、そもそもユニコーンSでは1400mタイプもけっこう走ってしまう。ペースのきつかった3走前には大敗しているが、あそこまで厳しい流れになることもないだろう。

 グレートタイムは、このコースにめっぽう強いルメールが鞍上というのは心強い。ヒヤシンスS4着をどう評価するのかが難しいところ。当時の好走馬はいないが、別方面から来た敵はけっこう強力。人気と相談しながら扱いを決めたい。

 ハーベストムーンは芝スタートでワンターンのコースが合うかどうかだが、ユニコーンSは細かい適性の話抜きで能力の絶対値が高い馬が来てしまうレースでもある。自在性もある馬だし、コース成績の良い戸崎騎手というのもプラス。

 バイラは前走オープン勝ちのわりに人気が無い点は魅力だし、距離も実はそれほど問題でないように思う。ただだいぶキャリアの多い馬で、過去に似た例が無いので判断が難しい。敢えてこのレースでも穴狙いをしたいという人ならここからいく手もある。

 コマビショウは前走と前々走で先着された相手がいるので強気なことは言えないが、相手なりに走るタイプということはありうる。スタミナの余裕もあるし、スタート決めれば複穴にはなりうる。

 リョーノテソーロは芝路線に区切りをつけてのダート再挑戦。もちろんダート戻りはプラスなのだが、この馬については距離が微妙のように見える。人気もそれほどないので無理に切る必要はないが、堅くいくため点数を絞る場合は、この馬あたりが買い目に入れるかどうかのボーダーラインになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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