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ユニコーンSは実績だけでなく出走数にも注目

  • 2018年06月16日(土) 20時00分


 今週から1回函館がスタートし、2回札幌が閉幕する9月2日まで3場開催が続きます。しばらくの間は北海道シリーズのWIN5対象レースにどう臨むかもひとつのポイントです。

 2011〜2017年、かつ札幌および函館のWIN5対象レースにおける騎手別勝利数をみると、トップは9勝をマークした池添謙一騎手。2位の岩田康誠騎手が6勝、3位の四位洋文騎手が5勝ですから、頭ひとつ抜けた存在と言えるでしょう。近年もコンスタントに勝ち鞍を積み重ねていますから、引き続き目が離せません。

 なお、2位の岩田康誠騎手は2014年以降の4年間だけで6勝をマーク。この期間中においては池添謙一騎手(5勝)を上回る単独トップでした。また、もうひとり見逃せないのがC.ルメール騎手。こちらは2017年の1年間だけで3勝をマークしており、昨年並みの頻度で参戦するようなら同等以上の結果を残すのではないかと思います。

 明日6月17日のWIN5は総出走頭数が73頭、総組み合わせ数が64万5120通り(土曜16時現在)。ハンデキャップ競走こそひとつもありませんが、混戦模様のレースが多く、意外と絞り込みづらい印象です。

◆今年の函館スプリントSは不安な上位人気馬が多い

 1レース目は3歳以上1600万下の灘S(阪神10R)。ハイランドピークをはじめとする4歳勢が上位人気グループを形成するでしょう。

 2レース目は3歳以上1000万下の青梅特別(東京10R)。こちらも4歳のワイルドカードに支持が集まると思います。

 3レース目は3歳以上GIIIの函館スプリントS(函館11R)。土曜16時の時点ではナックビーナスの人気がやや抜けており、セイウンコウセイ、ダイアナヘイロー、ワンスインナムーンが続いていました。

 4レース目は3歳以上オープンの米子S(阪神11R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 5レース目は3歳GIIIのユニコーンS(東京11R)。こちらは土曜16時の時点だとルヴァンスレーヴが人気の中心となっており、グリム、グレートタイムが続く構図です。

[伊吹式WIN5ランキング 2018年06月17日版]

1位 函館11R 7.ナックビーナス
2位 阪神11R 1.アメリカズカップ
3位 東京11R 8.ハーベストムーン
4位 東京10R 11.ワイルドカード
5位 阪神10R 7.ハイランドピーク
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 阪神10R 13.オースミラナキラ
7位 阪神10R 12.ネイビーブルー
8位 東京10R 1.ブライトリビング
9位 東京11R 7.グリム
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 阪神11R 2.タイセイサミット
11位 函館11R 4.ジューヌエコール
12位 阪神10R 3.ノーブルサターン
13位 東京10R 15.グッドラックサマー
14位 東京11R 5.グレートタイム
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 阪神11R 3.チェッキーノ
16位 函館11R 6.ティーハーフ
17位 阪神10R 4.アンデスクイーン
18位 阪神10R 5.タガノディグオ
19位 東京10R 12.シヴァージ
20位 東京10R 7.オーマイガイ
21位 東京10R 10.ジェイケイライアン
22位 東京11R 14.ルヴァンスレーヴ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 東京11R 10.バイラ
24位 阪神11R 8.ジョーストリクトリ
25位 函館11R 8.ワンスインナムーン
26位 函館11R 10.ノットフォーマル
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 3レース目の函館スプリントS(函館11R)は臨戦過程を素直に評価したい一戦。「前走の条件が“JRA、かつGIのレース”以外、かつ前走の着順が4着以下だった馬」は2014年以降[0-0-0-24]と苦戦しています。また「馬齢が5歳以上、かつ前走の着順が4着以下だった馬」も2014年以降[1-0-0-28]と人気を裏切りがち。さらに「“JRA、かつ芝、かつ1200m以上、かつ重賞かオープン特別のレース”において優勝経験がない馬も2014年以降[0-0-0-19]」と上位争いに食い込めていません。これらの傾向から強調できるのはジューヌエコール、ティーハーフ、ナックビーナス、ノットフォーマルあたり。人気薄の馬も面白そうですが、やはり基本的には実績上位のナックビーナスを重視すべきでしょう。

 5レース目のユニコーンS(東京11R)も前走の内容がポイント。「前走の条件が“JRA、かつ500万下のレース”だった馬」は2011年以降[1-0-1-35]、「前走の条件が“JRA、かつ500万下のレース”以外、かつ前走の着順が5着以下だった馬」は2011年以降[0-0-1-36]と、それぞれ安定感を欠いていました。なお、2011年以降の3着以内馬22頭中20頭は出走数が5〜8戦。使い詰めの馬だけでなく、キャリアが浅過ぎる馬も過信禁物です。今年のメンバー構成なら、先行力の高いグリム、ハーベストムーンあたりが有力だと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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