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配当を狙うなら差し脚質の伏兵馬に注意/テレビユー福島賞

  • 2018年06月29日(金) 18時00分


◆近年極端な高速馬場ではなく、主軸になるのは先行型

 開幕初日らしい時計勝負になるが、近年の福島はそう極端な高速の芝ではなく、勝ちタイムは「1分07秒台の後半〜08秒前後」に集中している。

 3連単は高配当になるケースが多いが、ほぼ現在と同じような芝コンディションで行われた過去4年の連対馬8頭は人気上位馬がほとんど。また、開幕初日らしく「先行タイプ」が必ず連対しているので、主軸になるのは先行型。高配当をもたらす差し馬は3着のケースが多いので、3連単の場合は相手に突っ込んでくる伏兵をイメージしたい。

 昨年のこのレースを3番人気で小差4着にとどまった牝馬ラズールリッキー(父はストームキャット直仔のスタチューオブリバティ)を改めて狙いたい。

 今年とまったく同じ2番枠を引いた昨年は、スタートダッシュに優れ楽に先行態勢に持ち込めるはずが、珍しくダッシュ一歩で中団のインを追走する形になってしまった。追って鋭く伸びるというタイプでもないので、伸びかかったものの1分07秒9(上がり34秒1)で0秒3差の4着に終わったが、本来の先行態勢に持ち込めずに0秒3差に粘ったのは、高いコース適性だった。この4着を含め、福島の芝1200mは【3-0-0-2】。3歳の秋にはこの1600万条件の「みちのくS」を鮮やかに逃げ切った勝ち星もあり、全3勝はすべて今回の黛騎手とのコンビで記録している。

 今回はひと息入れたあとだが、中間の乗り込み量も、軽快な動きも文句なし。良績の集中するこの福島に標準を合わせていた。出負けぎみだった昨年のリベンジに注目したい。

 福島コースのほかに好走例(2着2回)があるのは、直線に坂のない京都の芝1200mとダート1200m。ストームキャット系の父。母の父は平坦に近いコースを得意とするロベルト系のグラスワンダー。祖母の父は平坦コースでこそのリボー系アレミロード。高い平坦コース適性は血統背景通りでもある。

 前走、自己最高の1分07秒8で好走しているアッラサルーテと、この福島の芝1200mで2勝している牝馬レジーナフォルテが相手本線。差してきそうなアドマイヤナイト、ダイトウキョウ、オーヴィレールが3連単の伏兵候補。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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